名言info

張本邦雄の名言60件

営業時代に自分なりに考え、人間関係は訪問回数と時間に比例するはずだと、用がなくても担当先に足を運び続けました。当時は(オイルショックで)売る商品がありませんから、世間話だけして帰ってくる。でも、何度も通い続けているうちに、「お客様と営業」の関係から「人と人」の関係に変わったと感じる瞬間がくるのです。すると、「近くまで来たので寄りましたが、お茶でもどうですか?」と誘って、いろいろな話ができるようになります。まあ大半は「最近仕事どうです?」といった他愛もない話でしたが、相手がぽろっと重要な情報を教えてくれることも増えました。
最近は雑談が苦手な営業が多いようです。私は、雑談の秘訣は「みっともない話ができること」だと思います。恥ずかしいことや弱点をあえて自分から言ってしまう。すると相手も「そこまで胸襟を開いてくれるなら」と心を許してくれる。それが信頼関係構築のスタートです。
営業時代、私がこだわっていたのは「できないことにはNOと言う」ことです。弊社の製品は決して安くはなく、「御社の商品は高くて使えないよ」と言われることもありました。ここで普通は「じゃあ値引きを」となりますが、私はむしろ「なぜ高いのか」の理由を話しました。「質の高い原料を使い、検査に時間と手間をかけているので高いのです。ただ、欠陥品が出る確率は低く、長いスパンで考えると、決して高くはないと思います」「弊社はアフターサービスに至るまでコストをかけているので、お客様のおっしゃる価格では合いません」などと、はっきり理由を伝えました。私が最初の注文を取れたのも、まさにこの姿勢をご理解いいただけたからでした。
私はよく若い人たちに「営業はNOと言う勇気を持て」と話しています。ウソを言ったり、ごまかしたりしたら、のちのちまで尾を引きます。たとえば、その場しのぎで「一度会社に持ち帰って上司と相談します」などとお茶を濁しても、「この人は自分で何も決められないのか」と思われるだけ。長いおつき合いを望むなら、理由とともに「できないものはできない」と明確に伝えたほうが、相手の信頼を得られます。
営業の本質は「個性」だと考えています。話が苦手ならば、相手の話を一生懸命聞く姿勢を強みにしてもいいし、約束の15分前には必ず到着し、自分の熱意や誠実さを伝えてもいい。
経営再建計画「Vプラン」が出来上がったとき、部課長連中に任せず、自分で現場の製造員のところを回りました。そこでしっかりと「Vプラン」の意味を説明しました。そして、「TOTOという会社は先輩たちのおかげで蓄積がある。わかりやすくいえば貯金があるから、こんな状況がたとえ10年続いてもつぶれない。そのかわり、いまのままでは絶対に強くならないから、革新するぞ」と、各現場で宣言して回りました。
海外の現地代理店や現地採用社員に頑張ってもらうには、極端にいえば、日本式を持ち込まないことです。逆の言い方をすれば、現地式でいいじゃないかと。
一昔前に日本企業で成果主義の導入が流行しましたよね。各社さん、導入に四苦八苦されたと思います。しかし、あれは右肩上がりの時代のアメリカの制度ですよ。それをいきなり日本に持ってきても、うまく定着するはずがありません。日本には日本式経営があり、それは日本の文化に根ざしたものです。同じように中国には中国的な経営があり、中国の文化に根ざしている。ですからTOTOジャパンはTOTOジャパンの経営スタイルでいけばいいし、TOTOチャイナはTOTOチャイナのスタイルでいけばいい。現地化とはそういうことです。
日本文化を持ち込もうなんて考えていたら、地域でナンバーワン企業になんて絶対になれません。
TOTOのビジネスサイクルは最低でも20年ぐらいかかります。要するに、長いんです。ですから現地法人がある程度の規模になったら、日本人の大半は引き上げてしまいます。残るのは、現地人の5%ぐらいの人数だけです。現地法人の社長は日本人ですが、日本式を押し付けるのではなく、むしろ現地の経営スタイルに順化していく。現地の経営スタイルの中に、日本的な経営要素を取り込んでいくといった方が正しいかもしれません。
いま中国でもアメリカでもTOTOをご評価いただいていますけれど、米中への進出をジャッジしたのは、私の4、5代前の社長です。私がいまジャッジしてブラジルやロシアやインドなどの新興国に参入しているわけですが、つまり、これが経営に効いてくるのは私の3代、4代後ということになると思うんです。そのころになったら、あの張本がジャッジしたからとんでもないことになったなんてケチョンケチョンにいわれるかもしれませんが(笑)。
私は大赤字の決算の直後に社長に就任したので、従業員は雇用を含めて不安を感じていたでしょう。普段、私と顔を合わせる機会の少ない製造現場の社員はなおさらだったと思います。最も不安を感じている人に元気になってもらったら、絶対に会社全体が元気になると考え、真っ先に製造現場に出向きました。
海外には30代前の連中をポンポン行かせています。彼らがイチから現地でビジネスを立ち上げる。それをじっくり時間をかけて育て上げていく。TOTOにはそうした企業文化がすでに出来上がっています。
「真のグローバル企業」という言葉に込めた意味は、グローバルのシェアがナンバーワンだとか、グローバルで利益がナンバーワンだとかいうことではありません。その地域、その国に適応して、その地域や国からたしかにナンバーワン企業だと評価していただける会社の集合体になろうと、こういう意味なのです。
ファイナンスの面などはTOTOジャパンがサポートしますが、原則は「現地がやりたいようにやれ」です。明快に現場主義です。海外展開というより、土着するというイメージですね。
海外に向いている人材とは、ズバリ、活きのいい奴、へこたれない奴です。
海外でTOTOのブランドを構築できたのは、まず大型のホテルとかエアポートといったランドマークを取ったからです。すると、「あそこにもここにもTOTOが入っている。TOTOがとうとう来たな」となりますね(笑)。そうした認知を受けたあとで販売網をつくり、物件を取りつつ代理店網をつくりあげていきます。そして、代理店網がある程度整備された段階で、直営のショールームをつくる。このスリーステップが我が社の海外におけるサクセス・ストーリーです。
谷底のときは、目先はどうなるかわからないけれど、将来、こうなろうよと。その夢をカタチにするために、みんなで向かっていけるものが必要。
なにしろ262億円の赤字決算の直後、社長に就任しました。谷底でした。谷の底から空がクリアに見えていたかといえば、何も見えませんでした。あの当時、会社の社長だけでなく、政治家だって何も見えていなかった。グローバルに、誰も何もできない状況だったと思います。そういう状況で社長になって、さて何をしようかと思ったら、私自身の経営者としてのビジョン、つまり夢を語るしかありませんでした。社員みんながついてこられるような夢を語るしかないと。
リーマンショック直後に社長に就任した当時を振り返っての発言
リモデル(リフォーム)事業の担当になることを打診されたとき徹底的にデータを集めて考えました。といっても、当時は建築系の市場データは新築に関するものばかり。リフォームのデータはほとんどありません。若い社員と一緒に統計局に通って、住宅統計調査や国勢調査の原本から関係ありそうなデータを全部書き写してきて、自分で再構成するしかない。結局、データを集め、市場予測のための複雑な数式をつくって、結論を出すまでに2カ月かかりました。そこでわかったことは「このまま新築のみへの依存を続けたら、間違いなくTOTOの事業は利益が出なくなる」ということ。そして「いままでの認識以上にリフォーム市場が伸びている」ということでした。
定量的な根拠が得られたことで、いままで「本当かな?」と感じていたリモデル(リフォーム)事業の重要性を、初めて納得できた。これで一気にプレッシヤーは軽減しましたね。もちろん、本当の苦労はこれから始まるわけですが、漠然とした「大丈夫かな?」という不安をいだいていたのが、問題を定量化し、納得するだけで心理的にはずいぶん楽になった。プレッシャーに立ち向かうためには、徹底的にデータを調べあげて定量化することだと思います。
客観的な視点で比較すれば、メンタルが強い人と弱い人の差はあるでしょう。けれども、実際に問題に立ち向かうときに重要なのは、主観的に「自分は強い」と思えるかどうか。そう思えるようになるためには、一つ一つの問題に真正面から取り組んで、自分が考えた成果として解決していく、という経験を繰り返すしかない。
クレームが発生したとき、多くの人は「どうしたらいいか」という解決策ではなく、「どうしてこうなった」と起きたトラブル自体に意識を向けてしまう。だからパニックになるんです。クレームやトラブルの解決で悩む人が多いのはそのせいでしょうね。もちろん、「どうしてこうなったのか」を考えることで、課題が浮かび上がってくることもあるでしょう。それはそれで大切なことです。ただ、起きてしまったことは、なかったことにはできません。ですから、トラブルに直面しているときはあえてそこは考えない。まずは「どうやって解決するか」に焦点を当てる。考えればなんらかの解決策はみえてきます。それが、たとえば土下座になることだってあります。土下座はもちろん避けたいですが、解決策の一つとしてありえます。解決策がみえただけでも少し気分が楽になるでしょう。
これまでトラブルを乗り越えてこられた理由を振り返ってみると、やはり「徹底的に考える」という姿勢は大きいかもしれません。それこそ土下座をする場合でも、「本当に悪いと思っていることを相手に伝える手段は何か?」を考えた結果として出てくる判断。問題解決のためのカードの一枚です。さらに、相手に会っていきなり土下座するのがいいのか、それとも三十分くらい怒られてから「わかりました、申し訳ありません」と頭を下げるのがいいのか、カードの切り方もあらかじめ考えていく。もちろん、謝りにいく前日には眠れないこともあるし、心臓はドキドキしますよ。そんなときこそ、どうやったら問題が解決するのか、結果だけを考えるわけです。
会社員になって驚いたのは、大して仕事のできない新入社員でも、一定の給料はいただけるということ。私の父は小さな会社を経営していました。子供のころから、月末になると資金繰りに苦しんだり、景気の悪いときには頭を抱えて悩んでいた父親を見ていましたから、組織に属することのありがたみを実感しました。それに気づいたとき、「せめて、ちゃんと仕事をしないとまずい」「逃げてはいけない」という思いが湧いてきました。
仕事を頑張るだけではなく、プライベートでは発散の場はつくったほうがいい。私は上司に恵まれて、新入社員のころから毎日のように飲みにつれていってもらったのがよかった。部下ができてからも、「ここからはオフだよ」と宣言して、仕事の話は禁止のフラットな飲み会を続けてきました。社長になってからは、社員と飲む機会も以前よりは減ってしまったので、いまは家庭で過ごす時間が貴重なオフになっています。「家庭とはこんなにありがたいものだったのか」と感じる日々です。
ショールームは重要な存在です。新築の場合、住設機器は備品という感覚に近いのですが、リフォームは違います。リフォームは住設機器が耐久消費財と認識され、顧客の見る目が厳しくなります。だからこそ、ショールームの整備と、顧客と接するアドバイザーが重要になってきます。
リフォームは20年ないし30年に1度しかやらないものです。だからこそ、お客様には最適な選択をしてもらいたい。当社や競合の商品を見てもらって、納得して選んでほしいのです。
中国事業で最も重要なのは、ブランドを毀損しないことです。いち早く中国にコールセンターをつくり、テレビコマーシャルにも資金を投じました。
中国での商品開発は、完全に現地化できています。日本のデザインを持ち込んだ商品はほんの数%です。中国のユーザーが好むものを中国でデザインして、中国で生産して売っています。
60件中1-30件を表示
次のページ ▶
ランダム
中林美恵子の名言5件 ウィリアム・コングリーヴの名言4件 西澤潤一の名言7件 藤沢武夫の名言79件 ナポレオンの名言104件 ニコライ・カルポリの名言5件 ヘルマン・ヘッセの名言190件 ミッシェル・トロワグロの名言5件 ジャンポルスキーの名言11件 中村義一の名言18件 山本文緒の名言1件 三神良三の名言1件 ビング・クロスビーの名言1件 スコット・ペックの名言2件 ピョートル・クロポトキンの名言2件
ランダム表示
日本人と世界の偉人・有名人の名言集・格言集まとめサイト!
人生、仕事、恋愛、努力、勉強、スポーツ、アニメ、本、生きる意味...心に残る・響く有名なひとこと、英語名言、語録多数収録!
名言info