名言info

村上憲郎の名言84件

ITバブルの崩壊やリーマン・ショックなどを経るにつれ、日本人が経済学を知らない弱点を改めて痛感しました。日本人は経済学を知らない、そして「心優しい」ことにより、経済危機に対して心情的、情緒的な反応ばかりをしてしまう。
教養を身につける過程には3つの段階があると私は思っています。まず、第1段階は入門書を読むこと。そして次に、その分野では必読と呼ばれる名著、識者と呼ばれる人がお勧めする本を読むこと。そして第3段階としては、「その分野を極める」こと。読書だけでなく、実際に体験したりする必要も出てくるでしょう。たとえばチベット仏教について極めたかったらチベットに行くのは当然ですし、いっそお寺に入って修行すべき。そのまま一生を修行に捧げてもいいでしょう。
私は教養を学ぶ究極の目的は、「一生を棒に振ってもいいと思えるものに出合う」ことだと思っています。仕事なんてせいぜい65歳までです。私も「人工知能」と「量子力学」というライフワークがあるため、この年になっても楽しい人生を過ごしています。
グーグルに採用されるかどうかで一番大事なのはその人が、「ユーザーに喜んでもらえるサービスを提供する」というグーグルのカルチヤーを共有できるかどうかですね。
「iPod nano」や「wii」の発売日。グーグルに来社した人はさぞびっくりすることでしょう。なにしろオフィスに人がいないからです。社員はどこに行ったのかと思ったら、みな朝から販売店の行列に並んでいる(笑)。我々は、どうしたら人を楽しませることができるかを年中考えている集団なので、自分たちがワクワクするものが世に出ると聞いたら、居ても立ってもいられないのです。そういう人じゃないと、務まらないでしょうね。
自由奔放であればいいのかといったら、それもまた短絡的すぎます。よく面接で奇想天外なことばかり語る人がいますが、グーグルだから変わったことをいえばアピールになると思ったら、大間違いです。あくまで大事なのは、ユーザーに喜んでもらうという感覚であり、ただたんにユニークであることが、評価の対象になることはありません。
創業者であるサーゲイ・プリンとラリー・ペイジは、人びとが必要な情報に迅速かつ的確にたどり着ける道筋を世の中に提供したいという思いだけで、金儲けどころか起業という発想すらないまま「ページランク」の仕組みをつくったのです。ひたすらユーザーが喜んでくれることを考え、いやもっといえば、自分たちがほしいサービスを追求すれば、必ず社会から認められる。グーグルではそう考えます。
仕事へのモチベーションの源はやはり、ユーザーからの賞賛、あるいは自分たちが社会を少しでもいい方向に導いたという満足感でしょう。あるいは、夢の実現といってもいいかもしれません。「グーグル・ニュース」にしても「Gメール」にしても、もとはといえば「こんなことが実現したら嬉しい」という、エンジニア自身の夢が発端となってでき上がったサービスです。夢を追いかけるということも、とくにこれからのエンジニアには不可欠なパーソナリティーなのです。
何がその人のやる気を醸成するかは、つまるところ個人の価値観であり、そこまで会社が勘酌(しんしゃく)するつもりはありません。出世欲旺盛な人を否定するつもりはありません。ただし、グーグルの場合、仕事のスピードが速いうえに少数精鋭ですから、出世競争を考えながら働くような余裕はないと思いますよ。それに、グーグルの仕事はチームプレーが基本なので、個人的に目立って評価を得ようとしても、うまくいかないでしょう。
チームプレーといってもグーグルの場合は自立分散型。個人の役割が明確になっているからです。たとえば、企画の仕事を任されたら、A、B、C三案をつくって上司に選ばせるようなことは許されません。新入社員であっても、その人のなかでどの案がよいのか、結論を導き出しておくことが不可欠。任された人が最後まで、責任をもってやり遂げなければならないからです。つまり、グーグルの場合、チームプレーといっても、指示待ちではなく、セルフ・スターターでなければ務まらないのです。
人跡未踏の地を開拓していくのがグーグルですから、多くのファンクション(部門)でリスクがともなうのは当然です。しかし、ぶつかって失敗したとしても、失敗から学ぶことはあります。
誰かが失敗することによって、ほかの人の発想が刺激を受ける。そういうことを考えれば、失敗をネガティブに捉える必要はまったくありません。むしろ、失敗を恐れたり、他人の失敗を非難したりするようになると、クリエイティブのモチベーションが一気に下がるので、そちらのほうを注意しています。
グーグルでは夜中の3時から会議があったりしますからね。でも、グローバルなファンクションに携わっていればそれは仕方がないことですし、それを楽しめない人は、グーグルではやっていけないかもしれません。
ネットの世界のスピードは速いので、思いついたらすぐに取りかからないと、他社の誰かがやってしまう。つまり、9時から5時までの間だけ働いていればいいというわけにはいかないのです。
会社が長時間社員を拘束することはないし、長く働いたから評価するということも、もちろんありません。会社はその人の仕事の成果に期待しているのであって、いつどのように仕事に関わるかにまで関与すべきではないと思っています。実際、グーグルの社員は働き方の密度を濃くするなどして、そのあたりのことはみなうまくやっているようです。
チームプレーを重視しているグーグルでは、採用の最終段階でスタッフ全員の同意が必要となります。そのときに行なうのが「エアポート・テスト」と呼ばれるものです。突然予定していた飛行機が飛ばなくなり、空港で翌朝いちばんの飛行機を待たなければならなくなったとき、一緒にひと晩過ごせるかという基準で相手をみます。ひと言でいえば、「人柄のいい人」になるのかもしれません。「目の輝きがある人」とたとえる会社もあるでしょう。この人となら一緒にいられると思わせてくれる人は、たいてい入社してからも期待どおりにやってくれます。それはそうですよ、朝まで一緒にいてもこちらを不快にさせないというのは、その人が、未来に対して前向きで、サービス精神に溢れているということですから。
40代で認められるためにどうすればいいか――すでに40代になっているのなら、本音を言えば「諦めろ」というのが答えです。40歳にもなれば、それまでの人生で培ってきた志の高さ、胆力などが顔に出る。それを今さらどうにかしようと思っても無理。今から自分を変えようと思っても間に合わない、ということはまず認めなくてはいけないでしょう。そのうえで生き延びていくためには、間に合わないなりにどうやって現実と折り合いをつけていくかを考えなくてはいけないと思います。
ビジネスパーソンとして生きていくうえで最も基本となる知識は、「会社のしくみ」「財務・簿記の知識」「経済学」などです。どんな仕事をするにせよ、これらの知識を持っているか否かの差は大きい。
「同期は自分より出世している」とか「自分よりあいつのほうが仕事ができる」などと考えて自信を失っている人は多いものです。けれども、経営者としての経験から言わせてもらえば、ビジネスパーソンの能力にはさほど差はないものです。結果には明らかな差が出るとしても、それは運によるところが大きい。「ツキの村上」と呼ばれた私が言うのだから間違いありません(笑)。良い顧客に出会えた営業マンと、意地悪な顧客に当たった営業マンの成績に差が出るのは当然でしょう。
結果だけを見て自分を責め、「自分がダメだから出世できないんだ」「自分に能力がないから数字を上げられないんだ」と考えないこと。そういう考え方はもう払拭したほうがいい。これまで生き延びて来られた自分のスタイルに誇りを持って、誠実に仕事をすればいいのです。
仕事ではがんばったからといってうまくいくとは限りません。会社が潰れてしまうことだって今なら珍しくはない。けれども「会社は倒産してしまったけれども、自分は仲間と一緒に業績改善のために頑張ったんだ」「うまくはいかなかったけれど、新規事業を軌道にのせようと力を尽くしたんだ」といった「やりきった」経験がある人は強い。
自分はこれまで大した経験をしてこなかったと思い込んでいる人でも、改めて自分の人生を見直せば、おそらく自信のコアに値するようなことは経験しているはず。会社のしくみや財務の知識なども、まとまった勉強をしたことがないだけで、長くサラリーマンをやっていれば実は断片的には見聞きしているはずなのです。自信がない人は経験がないのではなくて、今まで自分の経験を整理したことがないだけ、ということもままあります。そういう人は、これまで自分がやってきたことを省みるだけでも顔つきは変わってくると思います。
先行きに不安になってしまうというのは、打ち込めるテーマを持っていないせいもあるかもしれません。ある意味で人生を棒に振りかねないほど何かにハマった経験がないのではないかと。
私は「ミスター人工知能」と呼ばれるほどに人工知能にのめり込んだおかげで、結果的に現在までつながる仕事のテーマを見つけることができましたし、この歳になっても毎日が楽しいわけです。無責任に「何かにハマれ」とお勧めするわけにはいきませんが、仕事のために始めた勉強のなかで強く心を惹かれるテーマがあれば、そこを深堀りしてみるのもいいことだと思います。
ありもしない理想の話し方を身につけようとか、これまでの自分とは違った話し方になろうというのは間違い。人それぞれ自分の心地よい話し方があるはずで、それにこだわったほうがいい。おしゃべりだろうと口下手だろうと、だから仕事ができないということはないわけですから。
私はどんな場合にも普遍妥当性のある真理を語ろうとは思っていません。自分はこうしてきた、自分ならこうするという話だけをする。営業で提案するときも、交渉の場面でも、「私があなただったらこうします」と本当にその人の立場になって話す。それ以外に、他者を納得させるコツや、絶対の技術はないのです。
自分とは別の、独立した人格である他人のことをそう簡単に理解することはできません。その人の思考や価値観を理解できるなんていう言い方は不遜とも思います。そもそも、他人の内面を理解してうまく話を進めるというのは、相手の人格を手段化するようで好きになれないのです。私がいう「相手の立場に立って話す」というのは、あくまでもそのポジションに自分がいたらどうするかを話すということ。自分のことを話すわけですから、正しいかどうかはわかりません。相手が説得されるかどうかもわからない。
合意するかどうかは次の話で、まずはこちらのいうことに一理ある、と思ってもらおうとすることが大切。それでも相手が買わないというなら仕方がないでしょう。
グーグルでの私の役目は謝ることだったといっても過言ではありません。前例のないことをやる会社ですから、コンテンツ業界をはじめとして、既存のプレイヤーとの摩擦は避けられません。何かあるたびに私が謝りにいくことになりました。
年が若くても信頼できると感じるのは、ファクト(事実)の積み重ねでものを語る人です。推測、憶測、感情、あるいは倫理や道徳とか、そういった事実ではなく「価値」に属する要素を入れてくる人は評価できません。「いい悪いは別として、こういうことですよね」という話を着実に重ねていける人は信頼できます。
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村上憲郎(むらかみのりお)は、日本の実業家。現Google Google Japanの最高経営責任者 CEOを務める。京都大学の理学士号を取得している。 Northern Telecom Japanの代表取締役を務める。2001年にドーセントの日本法人を立ち上げる。 2003年4月1日よりGoogle Google Japan最高経営責任者 CEO。 日本の実業家 むらかみのりお Google むらかみのりお
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