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大久保幸夫の名言57件

「やる気が出ない原因」は、もっと単純なところにあるんです。それは「身体」です。毎日の食事時間や就寝時間が不規則で生活リズムがバラバラ。一日中オフィスにこもって太陽の光に当たらず、休日は寝ているだけで運動もしない……。そんな生活を送っているようでは身体の調子が悪くなって、気持ちにもマイナスの影響があるのは当然でしょう。
「やる気」の原点は身体なんです。「仕事が合わないからやる気が……」なんていう前に、自分がきちんと規則正しい生活を送っているかどうか、一度振り返ってみるべきでしょうね。
「仕事が合わない」という考え方自体にも問題があります。どんな仕事でも、たいていの人は、普通にできるものなんです。よほど特殊な仕事でもないかぎり、ほとんどの人が人並みにこなせるようになる。仕事とはそういうものです。もしそうでないなら、適性よりやり方に問題があるはず。
入社3年以内に会社を辞める若者が多いといわれていますが、その仕事が自分に合っているかどうかわかるのは、人並みにこなせるようになってからの話。それにはやはり、5年から7年くらいはかかるでしょう。それくらいの時間を費やして、初めて適性がみえてくる。モチベーションが低い原因を仕事内容に求める人のほとんどは、我慢が足りないんです。その証拠に、「向いていないかも?」と思っていても、人から「このあいだ、よかったよ!」と褒められたら、「私、向いているかも?」と思ったりしませんか?「やる気」はそれくらいのことで変わるものなんです。
「自分探し」という言葉がありますが、この「自分」は、探して見つかるものではありません。自分とは、仕事やそれを含めた生活のなかで築き上げていくものです。仕事を始めて少し経ったくらいでは、まだ「仕事における自分」はできていない。ないものを探しても、見つかるわけはありません。だから、20代で自分の適性を考えるのはまだ早い。もし、「仕事が合っていないのかなあ」と弱気になったときは、いまは自分をつくり上げている最中だと考えるべきでしょう。
20代でつくるべき自分、というのは、「仕事の基礎力」と言い換えていいかもしれません。よく「これからは専門性の時代だ。とにかくプロフェッショナルをめざせ」などという意見を聞きますが、それはあくまで基礎力が身についてからの話。若いうちはとにかく仕事の量をこなし、自分の限界を知ること。これは20代でしかできないことです。
私自身の話をすれば、20代のときに、担当している雑誌の原稿が締め切りに間に合わず、自分で取材をして一日で16ページの原稿を書く、という経験をしました。普通なら数人のライターさんたちに振り分けて10日以上かかるものを、自分一人で、しかも一日で仕上げたのです。いま思い出してもたいへんでしたが、そのおかげで、どうしたら効率よく仕事が進められるかもみえたし、なにより、これだけの量の仕事でも一人でできるという自信になりましたね。そういった自信を身につけられれば、ちょっとしたことでモチベーションが低下するようなことはないはずです。
若いうちにぜひ身につけてほしいのは「ビジネス的コミュニケーション力」です。これはなにも大げさなものではなく、相手が誰であっても、割り切ってつき合える力のことをいいます。上司と合わないから仕事にもやる気が出ない、なんていうのは学生的感覚が抜けていない証拠。そもそも、職場の仲間というのは、お互いに仕事のうえで必要な駒にすぎないのです。大切なのは好き嫌いではなく、どうやったら効率よく目的を達成できるか、ということです。
仕事で関係する相手に、どのような強みや美点があるのか注目し、それを自分に活かす。相手の悪いところばかりをみていたら、損するのは自分。そう考えれば、仕事の人間関係で悩んだり、落ち込んだりということも格段に減るのではないでしょうか。
「30代でいまさら転職なんて……」という気持ちもわかります。しかしどんな仕事でも、10年で一流になることができます。30代でも遅すぎることはないのです。逆にいうと、一流になるためには10年はかかるわけだから、40代では遅すぎるのです。いずれにせよ、マンネリを感じる30代くらいで、初めて仕事の適・不適がわかる、というのは覚えておいてください。
がむしゃらに働けばいい二十代と遠い、三十代は道を定め、安定して仕事をしていくことが必要になります。そこで大切なのが、「上手に手を抜く」こと。このときに20代のがむしゃらに働いた経験が生きてきます。すべてに全力ではなく、任せられるところは人に任せ、余裕があるのなら、無理せず一日休むなど、周りからはそれとわからないように手を抜いて調整する力は、20代に力を出しきった経験があってこそ生まれるもの。そしてこの力は次第に高度な仕事が増える半面、体力的には衰えがみえる30代には欠かせないものです。それによって、高すぎず低すぎず、自分のモチベーションを一定の高さにキープし続けることができるのです。
これからの10年、20年、30年を考えるとき、これまで以上に変化が激しくなることは間違いありません。こうした時代を生きていくには、環境の変化にも対応できる力を身につけておくことが、非常に重要になります。
まず身につけておきたいのは、働くことに関する基礎知識です。労働基準法など、雇用に関する法律を大まかにでも理解していれば、いざというときのセーフティネットになります。賃金の引き下げなどのルール変更が行なわれようとしているときに、個人が主張できる権利や、法律で守られている事柄を知っておけば、自分の身を守る手段になるはずです。
日々変化する環境のなかで自分自身を成長させていくためには、机に向かって勉強するよりも、普段の仕事経験から学び、その学びを仕事に活かしていくことが求められます。
仕事をやりながら覚えていくことは、ビジネスマンにとって当たり前のことですが、そのプロセスを丁寧に見直すことは、自己成長のスピードを高めたり、部下の成長を導いたりするうえで大いに役立ちます。
ビジネスパーソンの成長過程において、大きな分岐点になるのは30歳です。仕事の初心者である20代には、まずはその会社で一人前になることが明確な目標となりますが、その段階が終わったら、次の目標は自分自身で決めなければなりません。しかし、その目標設定がうまくできないと、漫然と日々を過ごして成長が止まってしまう。それがちょうど30歳前後なのです。
変化が激しい時代だからこそ、変わらずに必要なものを自分のなかに育てていくことが、大きな武器になるだろうと私は思います。
M&A、企業の合併・買収が日常茶飯事のようになってから、好むと好まざるとにかかわらず派閥争いに巻き込まれるサラリーマンが増えている。もともとは異なった会社が合併して主導権争いをするのだから、どうしても派閥争いが起こってしまう。合併したときに無用な派閥をつくらないようにすることは、企業にとって新たな命題になっているといえよう。
企業の合併・買収で派閥をつくらない方法としては、ふたつの旧会社で同じ業務内容を担う部門については、徹底的に人材を混ぜ合わせ、業務内容が異なる部門については最初から人材を混ぜ合わせないという組織戦略をとるのが一般的だ。前者は蓄積されたノウハウの相乗効果を狙い、後者は不必要な対立を避ける意図である。
会社においては役員会を除けばものごとが多数決で決定することはない。したがって派閥の力学が発揮されるのは役員会だけで、それ以外は百害あって一利なしといえる。経営面からみると、派閥は会社の内側だけのもの、自己利益だけのもので、そこには、お客様や株主は存在しない。
社員の側から見た場合、派閥に属すれば、その社員の成長は損なわれてしまいかねない。派閥の長の言いなりになって、ときには、まちがった仕事をしてしまうこともあろう。仕事の決定は派閥の長が行うので、その社員は思考停止に陥り、市場価値がなくなってしまうケースもありうる。出世の観点から考えても、長い目で見れば、派閥に属さない方がプラスになる。
自分自身が成長し、出世の階段を上がっていくためには、社内派閥の人間関係を観察して、力関係を知っておく一方で、ルース・カップリング(緩い人間関係)を保つのがベストだろう。それぞれの派閥に深入りした場合、コウモリ人間と思われかねないので、等距離を保って緩い関係を維持することだ。
キャリア形成を会社任せにしても定年まで勤め上げられたのは、経済が右肩上がりだった過去の話です。今後、そうはいかないことは働く人なら誰しも気づいているでしょう。いま、時代は大きな変化の波にさらされています。アメリカ型の資本主義の行き詰まりと、日本の経済成長の鈍化により、雇用環境は今後大きな変化を余儀なくされるはずです。とにかく「変わる」ことだけは確かです。
今後、日本の景気はしばらく低迷を続けるでしょう。これまでの歴史を振り返っても、景気が下り坂のときというのは貧富の差が開きやすくなります。ごく一部の人が得をして、その他の大多数の人が損をするという構造になりやすい。変化を先取りしたり、変化を自分でつくっていけるような人が満足なキャリアを歩むことができるだろうし、富もそこにおのずと集まっていくでしょう。
若いころは会社に委ねてきたキャリアプランも、45歳を過ぎれば他人任せにせず、自己責任でしっかり判断し、組み立てていく必要があります。
変化に対応するための能力とは、具体的にいうと、「論理的思考力」「変化志向」「コミュニケーション意欲」という3つの要素が不可欠だといえます。
論理的思考力の基礎は、文章を理解して、的確に表現できる国語力と、全体の構図をつくる数学力です。基礎学力によるところも大きいですが、ある程度、歳をとってからでも努力で鍛えることもできます。
ハイリスク・ハイリターンを好むか、ローリスク・ローリターンを好むかは、変化志向の強弱によって決まってきます。ローリスク・ローリターン志向、つまり変化志向の弱い人材ばかりが集まった会社は、時代の変化に対応できず、早晩つぶれてしまう可能性が高いでしょう。
一人で解決できないような問題に直面したときに、限られた時間で力になってくれそうな人を探して解決に結びつける能力が、ビジネスの中で求められる場面は非常に多いのです。どちらかというと、これは能力よりも、人とつながっていたいという強い「意欲」によって生み出されるものです。
自分でキャリアをデザインしていこうとする意志、これは年齢が高くなるほど必要性が増します。会社にキャリアプランを委ねていいのはせいぜい30代前半までです。スキルの個人差が拡大する30代後半以降は、自らキャリアを見直して望む形へと近づけていく努力が不可欠です。
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