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嶋浩一郎の名言47件

ネットの検索は、物事を深く知ることができますが、新発想にダイレクトにつながらない。
新しい商品をつくるために、アンケートをとることがあります。そのこと自体は何も問題ありません。短時間で多くの人の声を収集できるメリットがあります。ただその半面、落とし穴もあります。一般の人から寄せられるアンケートの回答は、すでにある商品やサービスに関することがほとんど。顕在化したものしか出てきません。企画・調査する側の狙いはまだ世の中では言語化されていないけれど、ユーザーが潜在的に欲しいモノ&サービスを何とかつきとめたいということ。ネットの情報だけでは、ジャンプカのある発想をするのは難しいのです。
真逆のものを順列組み合わせしたり、逆張りしたりするとアイデアが「化ける」瞬間があります。
人間というのは不器用で、自分の欲望のほとんどは言語化できません。たとえば商品を企画するとき、ターゲットとする人に「どういう商品が欲しいですか?」と尋ねても、答えを得ることはできないのです。そこで、先回りして言語化してあげる。すると、「そうそう、これが欲しかったんだ!」ということになる。これが企画です。
まだ言語化されていない欲望をつかむには日常風景を観察すればいいのです。私が最近、日常風景で気になっているのは、ゲームセンターに入るお年寄りをよく見かけることです。どうやらメダルゲームの前がお年寄りの社交場になっているようなのです。ここにも言語化されていない欲望が現われています。キャリーバッグを引いている女性が増えているのも気になります。これにも何か理由があるはずです。飲料の自販機のコイン投入口は横向きなのに、駅の券売機では縦向きになっているのにも、理由があります。こうしたことにどれだけ気づけるか。そこから企画が生まれます。
文句を言っている人がいれば、メモするようにしています。文句は欲望の裏返しだからです。スーパーで「もっと細切れのお肉があればいいのに」と文句を言っている人がいれば、「細切れのお肉が欲しい」という欲望があるということです。
私たちが本屋大賞を企画したのは、書店員の不満に気がついたからです。「直木賞受賞作よりも、もっと売りたい小説があるのに」と思っている書店員がいた。それは、「自分たちが良いと思う小説を、もっと売りたい」という欲望の裏返しなのです。
今、東京の下北沢で「B&B」という書店を経営しています。そこではビールが飲めます。それは、私自身、ビールを飲んだときのほうが本を買いたくなるから。普通は、ビールがこぼれたら本がダメになると考えて、やらないのでしょう。でも、ビールを飲みながら本を読みたい方が多く来てくれればいい。また、連日、著者を呼んだりしてイベントをしています。これも、そうしたら楽しい、何度も行きたくなる、と私が思うからです。
開成高校の生徒に向けた、大学受験対策の教育サービスの広告を企画したことがあります。開成高校の最寄り駅にだけ設置するものです。よくあるのは「受講生から○人の東大合格者が出ました!」という広告ですが、この場合は効果がないと考えました。開成高校の生徒にとって、東大合格は当たり前のことだからです。そこで、「この問題に、こんなスマートな回答ができるようになります」という広告を作りました。みんなが東大に合格する環境にいれば、格好良く合格したいと思うだろうと考えたからです。その結果、非常に良い反応を得ることができました。
トーストとあんこという異質なものを組み合わせた小倉トースト。雑貨と本を一緒に売る「ヴィレッジヴァンガード」。多彩なトッピングを揃えた「COCO壱番屋」。みんな名古屋発です。ひつまぶしも、ひとつの料理を3つもの方法で楽しむ。名古屋人は、異質なものを組み合わせることに優れているのです。この姿勢を、ぜひ学ぶべきです。
最近は、企画の当初の狙いとは別のところでウケることも多くなっています。そのときは、「起きていることはすべて正しい」と考えるべき。アマゾンで食器乾燥機を検索すると、一番上位に来て、星がたくさんついている商品は、プラモデル愛好家が塗装を乾かすのに最適だということで評価されている商品です。そこに市場があるということです。
インターネット上でのコミュニケーションが増えることで、何かを発信すればすぐに反応が返ってきて、それにすぐに対応しなくてはならない時代になりました。企画もリアクション芸になってきたのです。
わずか数%の言語化された欲望に応えるビジネスもありますが、言語化されていない欲望に応えるビジネスのほうが、はるかに大きくなり得ます。
プレゼンの目的は企画を通すことですよね。一方的にしゃべっていては、相手に話が伝わりません。プレゼンも相手と会話する感覚と変わりません。プレゼンとは対話なのです。
私はプレゼンで、相手の顔色をみて、反応によってシナリオを変えながらしゃべります。その場の雰囲気で、「この人には、こっちのアプローチのほうがいいのかもしれない」と判断して、想定しておいたいくつかのパターンのなかから、ふさわしいものを選ぶのです。
プレゼンでの言葉遣いは、相手によって変えています。たとえば、「アティチュード」「レスポンシビリティ」などという横文字が好きな人もいますし、逆に、嫌いな人もいます。そのときどきの反応によって、使う言葉を変えていますね。
プレゼンを成功させるための7つのポイント
相手を知ること。キーマンの社内における立場や、この仕事をどう捉えているかということを理解したうえで、プレゼンに臨むのです。
ゴールイメージを明確にすること。プレゼンが何のために行なわれるのかをはっきりさせることです。
「イエス」の連鎖をつくること。そのためには、話の構成として、大きな枠組みから入っていきます。
企画のメリットとデメリットの両方を提示すること。デメリットもあることを、きちんと提示する誠実さは大事です。
企画のポイントをひと言でまとめること。この企画を実行すると何がいいのかを、シンプルに表わすことが重要です。
消費者、取引先、メディアなど、さまざまなステークホルダーの人たちが、この企画を実施したときにどう思うのかを想像し、整理しておくこと。
具体的なエピソードを使うこと。プレゼンでは、企画の肝になる部分を、ドラマチックにみせると効果的です。といっても、派手な演出をするのではありません。具体的なエピソードを効果的に使うのです。
ときには、一度も会ったことがない相手にプレゼンをすることもあるかもしれませんが、そんなときでも、最大限に想像力を働かせることが大切です。その会社のその事業部にいたら、何に関心があって、何をしたいと思うのか、相手の立場になって考えてください。
話している側は話がどこへ向かっているのかがわかっていますが、聴いている側にはわからない、ということがよくあります。結論を先にいったほうが、ゴールへ向かっての道筋を共有しやすいでしょう。あらかじめ「この新商品を○万個売るためのプレゼンです」などと示しておくわけです。
結論を先に言うことは、参加する人たちの温度差をなくすのにも役立ちます。たとえば、いろいろな部署の人たちが参加している場合、部署によって事前の情報の伝わり方にばらつきがあります。プレゼンがあることを、その日に初めて知った人もいるかもしれません。そこで、そのプレゼンがどういう課題解決のためのものなのか、つまり、「ミッション」を提示するべきなのです。
私は、ゴールのイメージを共有しやすくするために、架空の日経新聞の記事をつくったことがあります。その記事を見せて、「このように、御社の△△事業が成功したと新聞で扱ってもらえるようにしたい。そのために何をしたらいいのか」というようにプレゼンをしました。
プレゼンにおいて気をつけなければならないことは、「説得してはいけない」ということです。説得とは、相手を無理に従わせようとすること。相手が理解していないようなら、無理に「イエス」といわせてはいけません。全員が同意しやすい話から入っていけば、「イエス」が得られやすいのです。「イエス」の連鎖をつくる構成で話すといいでしょう。
企画のメリットを裏づけるデータがたくさんあったとしても、それを細かく説明し始めると、論旨がずれていくことがあります。代表的なひとつに絞って、あとは添付資料にしておけばいいでしょう。プレゼンは、「ある課題をどう解決するのか」をひと言で表わせるものでないとダメです。
ひと言で表わせるかどうかは、企画の良し悪しとも関わっています。ダメな企画は、問題点が多くあるので、その企画がいい理由を無理にくっつけなければならない。そのため、ひと言で表わすことができないわけです。
プレゼンは相手との対話です。予想外の質問がくることもあるかもしれません。でも、その場合、誠実に対処していくしかありません。プレゼンは、自分のアイデアを相手に理解していただく手段にすぎません。人の真似をするのではなく、相手に伝える努力をしてください。
中身はいいのにこの書き方じゃ通らない、そもそも最後まで読んですらもらえない。そう感じる文章や企画をこれまでたくさん目にしてきました。一番よく見るのが、「説得したい」という思いが強すぎるあまり、全体像が見えなくなっているパターンです。これは中身に自信がある人ほど陥りやすい罠です。
企画書などの文章を書く側と読む側が同じ精神状態、同じ状況に置かれているということはまずあり得ません。説得したいことが見え見えで、提案内容を一方的に押し付けるような文章が並んでいたら、それだけで引いてしまうし、続きを読みたくなくなるでしょう。仕事にかける情熱や意気込みは立派でも、それが裏目に出てしまっている残念なパターンです。
企画書などでやたらと細かい話から始めるのもNGです。これは仕事ができる優秀な人材がやってしまいがちです。細かい数字や統計データを持ち出して、論理的に説明しようとしているのでしょうが、何を伝えたいのかが伝わらず、読む気がしなくなってしまいます。
企画書の文章を書くときは、はやる気持ちを抑え、「そもそも何が問題なのか」「何のための提案なのか」に立ち返り、読み手とミッションを共有することが重要です。それがあって初めて、「続きを読みたい」という気持ちになります。「うんうん、確かにそういう問題はあるよね。ぜひとも解決したい」と読み手が感じ、ミッションやゴールについて合意できてから、本丸である内容に踏み込んでいくべきです。
相手の思考回路に沿いながらひとつずつ合意を積み上げていけば、説明調で書かなくても自然と企画書は説得力を増していきます。僕はこれを「頷きのカスケード(階段状の滝)」と呼んでいます。受け手が「そうだよね、そうだよね」と頷くたび、合意の連鎖が積みあがっていくのです。頷きのカスケードが築かれたらしめたもの。読み手は傍観者から当事者に変わり、この提案内容を自分で選び取ったんだと感じる。書き手は思うとおりに相手を動かすことができたといっていいでしょう。
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