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小林一雅の名言83件

取捨選択は経営者にとって大事な視点です。会社を強くするためには、主力となる事業の幹を太くしていかなければなりません。投資は無限にできるわけではない。バッファーは必要ですが、将来の柱にならないものに投資をする余裕などありません。
規模の拡大とともに不必要な事業も出てきます。その中には、過去に業績で多大な貢献をした事業もあるかもしれない。ですが、会社の将来像を考えた時に幹とならないものならば、事業譲渡を早期に決断すべきです。
これまで、いろいろな企業や事業を買収してきました。成功したものもありますが、失敗したものも少なくありません。何が悪かったのかを振り返りますと、トップが深く知らない事業は、成果が出ていないことが多かった。
詳しくない事業であれば、その分野に詳しい人にトップは任せてしまう。報告を受けても、きちんと理解していなければ問題のタネが発生していても分からない。気づいた時には大きな問題へと発展し、もう手遅れ。これでは、買収した事業を大きくしていくことなどできません。
小林製薬では、買収する際にあるルールがあります。それは、買うと決める前から、誰をトップとして送り込むのかを決めるということ。買ってから決めるのではダメ。買収した会社にそのまま任せるのもダメです。
買収した会社を小林流のビジネスモデルに転換させるためには、中途半端な人材を送り込むわけにはいきません。管理職だろうが現場社員だろうがエースを送り込む。ただ、エースを送り込むと、既存の現場が打撃を受ける。要するに、エ-ス社員を引き抜いてでも買う価値があるのかを徹底的に見定めるのです。
企業は存続をかけた激しい戦いに勝ち続けなければなりません。競争は国境を越え、商品やサービスの開発期間もどんどん短縮されています。その手段としてM&A(企業合併・買収)は効果的です。
買収した直後は成長したように見えても、買収後、持続的に事業を成長させなければM&A(企業合併・買収)の意味はありません。
極めて魅力的な企業が売りに出されたとしても、トップに据える人材が社内にいなければ、当社は買収を決断しません。それだけ、買収後のトップ人事は大事なんです。
買収を検討する会社には、磨けば光る部分が必ずある。それまで人材や資金の投資に限りがあって伸び悩んでいただけかもしれませんから。2005年に販売権を取得した「命の母A」という商品があります。更年期障害に悩む女性向けの薬で、販売権を持っていた笹岡薬品時代の売上高は約2億円程度でした。それが今では、約26億円にまで拡大しています。この商品には潜在力を感じましたが、笹岡さんは命の母Aの広告宣伝に十分なお金をかけられませんでした。そこで、当社が販売権を買い、効能が分かりやすいようパッケージを変更し、更年期障害に悩む人向けに宣伝を打ったら、商品が蘇ったんです。同種の商品で、積極的な広告宣伝を仕掛けている会社がなく、患者さんからすれば、オンリーワンの存在になり得たのです。
小林製薬のビジネスモデルは「小さく生んで大きく育てる」です。商品開発だけでなく、M&Aでも同じ考えです。なので、高額な企業や事業などは買いません。小さい額ながら、未来がある事業や企業を買う。未来があるならば、赤字でも問題ない。買うのはその会社と夢。小林製薬が買ったらどうなるのか――。そういう伸びしろが大きい会社や事業を買うのです。
「本業とのシナジー(相乗効果)があるか」。買収の際によく聞く言葉です。もちろん、本業との相乗効果が大事です。ただ、それだけをモノサシにして買収相手を決めてはいけません。事業や企業を売る、買う。その目的は、売上や利益を単純に足すのでは意味がありません。強みを生かして事業を磨き、どれだけ成長させていけるかが醍醐味です。そのためには、トップが会社の未来を長い視点で見て針路を決める覚悟が必要不可欠です。
開発・生産・マーケティング・営業、全ての面で同じことを、同じように長い期間続けることがないようにして、「小林製薬は何をするかわからない」ということを小林製薬の魅力としたいと考えています。
ライバルとの競争をいかに勝ち抜くか。市場経済において企業が常に考え続けなければならない命題です。自社の強みと弱みは何か。自分の会社がお客様に最もメリットを提供できるビジネスモデルは何なのか。それを熟考するところからすべてが始まります。
新市場を創造すればシェア100%の独占状態が謳歌できますが、それが売れる市場だとわかった途端にいろいろな会社が参入してきます。ライバルの参入でシェアを失うのは悔しく感じるかもしれませんが、それは逆でむしろ歓迎すべきことです。他社が参入することで競争が生まれ、市場全体が活性化します。そうすると、社会全体にその商品やサービスが認知され、それまでほんの小さな池だった市場が大きな湖に、または海にまで広がるのです。
新市場を創出した後、先行者は手をこまぬくのではなく、ライバルが出してくる商品よりも先を行くモノを投入しなければなりません。
新市場を創造するときと、他社が参入してきたあとの需要拡大のときでは、商品に持たせる機能やブランド、売り出し方について全く異なる視点が必要です。新市場を創造する際は、その商品自体がお客様の不満を解消するモノであるはずなので、商品の魅力は訴求しやすい。ただ、競合の参入で市場に競争が生まれると、類似商品とは異なる魅力を消費者に伝える必要があります。
「ブルーレット」が新しい市場をつくりじわじわと売れ始めると、競合が似たような商品を出してきました。となれば、次の戦略商品を投入しなければなりません。そこで考えたのが、「ブルーレットおくだけ」です。当社が需要拡大型商品を投入する際には、「次なるお客様の不満解消」という視点を大事にしています。従来のブルーレットはタンクのふたを開けて設置しなければなりませんでしたが、「ブルーレットおくだけ」は名前の通り、タンクの上に置くだけで同等の効果が出せるように改良しました。爆発的なヒットになったのは、消費者の煩わしさを解消したからです。
発売当初のブルーレットは世の中にない商品だったため、多少不便でもお客様は満足してくれましたが、商品が日常に浸透していくにつれて、わざわざトイレのタンクを開けて薬剤を投入するという手間に不満を感じ始めた。そういった「声なき声」を拾い上げ、「ブルーレットおくだけ」を商品化したんです。
「ブルーレット」そして「ブルーレットおくだけ」を発売したのち、トイレの芳香洗浄剤市場はいったん成熟しました。そこで、「液体ブルーレットおくだけ」を投入しました。固形だったブルーレットを液体にすることで、香り立ちと泡立ちを良くして洗浄力を強化したんです。このセグメントで圧倒的な強さを誇っているのは、こうした改善の結果です。
商品の軸は変えず、そこで生じる不満や不安を解消して分かりやすく打ち出していく。そうすることで、ライバルが参入してきても、新たな機能を持った商品を先行して提示できる。機能を改良しても、お客様は次なる不満を抱くもの。この宿題にいち早く気づくことがカギです。
当社の場合、一般用医薬品を除いた商品の開発期間は約13カ月。ゼロから企画を始めて製品化まで半年以内の商品も少なくない。通常、企画から研究、試作品の製作など段階を踏んで進めますが、当社はこれらの工程をほぼ同時並行で手がけることで期間を短縮しています。
マーケティングの基本は買い手の期待に応えること。市場創造や既存商品の機能改善も期待に含まれますが、「時間」もまた潜在的な期待に含まれる。ライバルが次の一手を打つ前に先手を打つ。「買い手の期待に応える」という原則を多面的な視野で実践する。これが小林製薬のマーケティングです。
市場が拡大し始めた際の注意として、ライバルをつぶしにかかってはいけません。特に、いじわるはダメ。問屋を介して圧力をかけたり、原材料メーカーを通じて供給を止めたり、といった妨害は、法に抵触するだけでなく遺恨も生まれます。「窮鼠猫を噛む」というように、いまは小さな存在だとしても、いずれ自社を脅かす存在になるかもしれません。
相手を刺激する不要なケンカは仕掛けない。それが結果的に自社のシェアを守ることにもなります。
シェア100%という独占状態は健全とは言えません。市場に魅力がないという状況かもしれないですから。市場が魅力的で、拡大が予想されるならば、必ずライバルが参入してきます。そこで競争が生まれれば、自社の強みや弱みを把握するためのベンチマークにもなる。競争の中にも、必ず共存の意識は必要だと考えます。
シェアを守るために無意味な戦いを仕掛ける社員は叱ります。過剰な値引きや問屋への押し込みなどの泥仕合も厳禁。名目上の数字が作れたとしても、それが会社にとって幸せなのかというと、そうではありません。
本音を言えば、競争相手がいない方が楽です。ただ、独占すると競争環境がなくなり、切磋琢磨もなくなる。すると市場全体が縮小し、結果的に商品寿命も短くなってしまう。ライバル会社は必要悪。適切な競争と共存のバランス。これが長寿商品を生む秘訣です。
小林製薬の強みは、現場から生まれたアイデアを形に変えていくところにあり、そのサイクルを回すには、人を育てる人事戦略が欠かせません。
一般的に、マーケティングは対顧客視点の活動を指すので、人事のような社内的な活動はマーケティングの対象ではありません。ただ、マーケティングを「市場創造のための活動全般」と定義づければ、社員は商品開発で重要な役割を果たしており、市場創造の連環のひとつと考えることができます。同様に、社員の士気向上や人材育成などもマーケティング的な発想で捉えています。
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