名言info

御立尚資の名言43件

ビジネスリーダーとなって大勢の人を動かしていく際、最も大切なのがコミュニケーション能力です。コミュニケーションというと、プレゼンテーションの技術や説得のためのロジカルシンキングといった要素が注目されがちですが、その前に基本中の基本を見落としてはなりません。それは、自分の伝えたいことをできるだけシンプルにまとめる「意見の結晶化」です。
多くの効果的なコミュニケーションに共通しているのは、伝えなければならない内容をぎりぎりまでシンプルにし、結晶化していることです。深い意味を込めた一文が紡ぎ出せなかったとしても、少なくとも、言いたいことをシンプルに整理し、その数をできるだけ絞ることが大切です。
心理学の分野でも、コミュニケーションの受け取り手は、最大7つまでしか重要なポイントを理解できない、いや、せいぜい5つが限界だ、という研究報告があるくらいです。人が人に何かを伝える際、効果を止げようと思ったら、あれもこれも、という発想を捨て、絞り込むことが大事なのです。
日本人のコミュニケーション能力がお世辞にも高いとは言い難いのは、まず、日本語という言語がもつ論理的厳密性の弱さや、ムラ社会のなかで阿吽の呼吸を重視してきた文化風土といった原因があります。ただ、なんといっても意見の結晶化の訓練が足りないのが最大の原因です。実際、日本では、言いたいことを簡潔にまとめて、他人に正確に伝達する訓練がほとんど行なわれていません。
何か相談したり議論したりする前に、自分の言いたいことを、5つもしくは7つぐらいに絞り込んで、それをA4用紙一枚に、一行ずつ書かせます。これは「ブレット・ポイント」と呼ばれるテクニックで、欧米人はミーティングやスピーチの前には、たいていそれをつくってきます。打ち合わせに入る前に、「今日のブレット・ポイントは何か」を尋ねてくるのです。このとき、すっきり簡潔に意見が表現されていなければ、即アウト。打ち合わせに入らず、もう一度やり面して、出直してもらいます。「ブレット・ポイント」にまとめる訓練を続けると、議論する前に、自分の意見を簡潔な表現に落とし込むことで、本当に言いたいことを選択する能力が高まり、また、実際に書く作業を通じて、より効果的な言葉を選択する能力が身についてきます。
ロジカルシンキングは説得の万能薬ではありません。むしろ、人を説得するのに論理的思考に頼りすぎるのは、かなり危険だというのが私の持論です。なぜなら、人間はロジックだけでは決して行動を起こさないからです。
頭で理解できても、感情がそれを許さなければ、人はそう簡単に説得などされないのです。人が行動を起こすかどうかは、論理だけでなく、論理と感情の掛け算、「行動=論理×感情」によって決まるからです。
一見、矛盾した話に聞こえるかもしれませんが、よりよい説得のためには、話す技術よりも聞く技術のほうが重要です。私たちコンサルタントにとっても、ロジカル・シンキングやディベートのノウハウなどより、アクティブ・リスニング(積極的傾聴)のほうがよほど大切です。
仕事のスピードを高めるうえで大事なのは、時間軸をどうとらえるかということです。今日は早く帰りたいから仕事を効率的に終わらせたいのか、5年後や10年後に何かを成し遂げられるポジションにいたいのか。この「時間軸」を長く持つ人ほど、仕事の筋が良くなり、本質的な仕事のスピードは高まると思います。
仕事の効率を上げるには目先の仕事量を減らすのではなく、仕事の本質的な部分を任せられるような人になればいいのです。言い換えれば、本質からズレた仕事を「とりあえずやっておいて」と頼まれる人ではなく、「あの人にはこの大事な仕事をやってもらおう」と頼まれる人になるということです。そうすることで、短期的に仕事が増えることがあっても、中長期的には仕事の質は高まり、仕事の効率が上がります。
何が本質的な仕事かを見極める感覚を磨くには、自分よりも「二つ上の立場で判断する」ことが効果的です。平社員のときに課長の立場で考えるのは当たり前。上司が何を考えているかを知るには、さらにその上の上司にとってのプライオリティがわからないと、本質的な理解はできないので、部長の視点からものを見るようにするのです。
たんに目先の仕事量を調整することが、仕事のスピードを上げるための静的なアプローチだとすれば、大事な仕事を任せられるような立場に自分を高めることは動的なアプローチです。この動的な自己変革が、仕事の質とスピードを高めるには重要なのです。
仕事のやり方として良く言及されるのは、「なぜ」を繰り返した現状分析をもとに課題を抽出し、仕事を組み立てることです。しかし、この「なぜ」を多用すると、ものごとが細分化されすぎて、かえってものごとの本質を見失ってしまうことがあります。そこで重要なのは、「so what?(だから何なの?)」という、「なぜ」の次に来るべきソリューションを考えられるかどうかです。
売上が低迷している支店に対し、営業成績を伸ばすための施策を提案するとします。低迷の理由をやみくもに探してみても、それに対する具体的な施策がない限り、いくら分析しても正解にはたどり着きません。それよりも、「新しい商品を市場に届ける」という会社の方針があり、それに対する課題を「適切な人材配置がなされていない」ことだと仮定するなら、その部分を重点的に分析すればいいのです。
自分一人でやるのではなく、自分の立てた仮説をもとに上司に相談できる人が強いのです。仕事に取りかかる前に上司に相談して、「それは違うよ。こう考えるんだよ」とアドバイスを受けることで、様々な視点を身につけることができるし、企画の精度を上げることができます。ただし、上司と議論できるだけの仮説を自分で考えることが大前提です。
ホワイトカラーの仕事には、複数の部門にまたがったり、部門間の調整が必要になる仕事も少なくありません。電話一本で非公式な社内情報を教えてくれる社内ネットワークを持ってこそ、仕事の勘所をおさえながら仕事を進めることができます。
社内の人脈をつくるには、信頼関係を築くことです。相手に有利な情報を教えてあげるなど、自分がその人の役に立つのが一番です。いい会社には利益が相反する部門同士であっても、多くの人とつながっている非公式ハブのような人がいるものです。会社には必ず「彼女(彼)がいうなら」という存在の人がいますよね。つまり、そういう人になってしまえばいいのです。
会議でとにかく大事なのは、議論の範囲はどこまでか、その範囲の中で足りない議論は何かという絵が、すぐに描けるかということです。これがミクロの議論だけでなく、同時に会議全体の流れをマクロで見る頭の使い方です。会議室の天井から会議全体を眺めるようなものですから、私は幽体離脱と呼んでいます。
若手はとにかく全力で目の前の議論に勝とうとしがちです。でも、勝ったところで相手が納得して動いてくれなければ、議論した意味がありません。どんなに熱い議論をしていても、周りの人はいまどんな気持ちで自分の意見を聞いているのかを、ちょっと引いて客観的に見ながら発言する癖をつけることが肝要です。要するに気働きということですね。
私たちコンサルタントは、クライアントに実行していただかなければ、お金をいただけません。ですから、プランを提案するのは全体の8割にとどめ、残りの2割は、相手とのやり取りでつくりあげるのが理想です。そうすると相手も納得し実行につながりやすいのです。「あいつもいいことを言ったけど、最後は俺の、もうひとつ先を見越した意見に落ち着いたんだ」となるのです。それが人間の心理というものです。
相手のロジック(論理)で考えるというのも、説得を成功させるポイントになります。たとえば、私がXという前提条件から、「X→Y→Z」というロジックで、Zという仮説を導き出したとします。ところが、どんなに論理的に説得しても、相手がBが答えだといって譲らない。自分の論理で出した答えが正しいと思っても、違う論理で考えている人にとっては、それは正解ではないのです。相手の論理パターンをあらかじめ押さえておけば、あとは土俵を揃えて差を埋める準備をしておけばいいのです。
日本人が議論や説得を苦手とする一番の理由は、トレーニング量の違いでしょう。アメリカの幼稚園では、やっと言葉をしゃべりはじめた2歳児に対して、家からお気に入りのものを持ってきて、それについてみんなの前で3分間スピーチしなさいという課題が出ます。文化の違いと言ってしまえばそれまでですが、これからグローバル化が進めば、日本人もそういう人たちと、同じテーブルで議論をしていかなければならなくなります。そのとき議論が苦手なんて言ってられません。
欧米のエリート・ビジネスマンはエレベーター・トークといって、エレベーターに乗っている数分の時間で、言いたいことを的確に伝えられるよう、日頃からトレーニングをしています。ところが日本人は、この言葉の結晶化の訓練がまるでできていません。だからまず、いつも自分の意見を簡潔にまとめるトレーニングから始めるといいでしょう。
少なくとも弊社の場合、普通の日本企業にありがちな、全員一致で責任の所在を曖昧にするアリバイづくりの会議や、役員が決定事項を読み上げて終わりという連絡会議はありません。私たちの会議では、必ず付加価値を生み出すことが求められます。付加価値を生むのは、会議の参加者全員に課せられた義務なのです。
自分の意見を簡潔にまとめるのに一番いいのは書くことです。私は、会議で部下から報告を受けても、話がまとまっていない場合、途中で遮って、5~6個のキーポイントに整理し直してから、もう一度出直せと叱ります。これを何度かやると、かなりできるようになるんです。書いてみると、キーワードと無駄な言葉の区別がはっきりしますから、考えをそれだけ結晶化させやすいんです。
これは私の持論なんですが、人を説得するときロジカルシンキング(論理的思考)は役に立ちません。若いサラリーマンが自分より経験のある上司をロジックで言い負かしたところで、現実問題としてその上司が、素直にいうことを聞くと思いますか?私は「行動=論理×感情」だと思っています。論理が100でも感情が0なら、その人は絶対に行動を起こさないんです。
ビジネス書で勉強すること自体、悪いことではありませんが、勉強して知識を詰め込みさえすれば、仕事の不安はなくなるかといえば、そんなことはありません。それは、スポーツと同じです。たとえば、水泳が上達するよう、朝から晩まで泳法の技術書を読んだり、熱心にトップアスリートのビデオを見たとしても、効果はあがりません。
仕事というのは「知識」と「使う力」の掛け算なんです。いくら勉強してMBAを取ろうが、最新の戦略論を学ぼうが、それを使いこなす力がゼロなら、掛け算の解もゼロ。仕事ができるようにはなりません。水泳をやるのに、部屋にこもって技術論の勉強ばかりしていても、ちっとも楽しくないはずです。実際、自分で泳いでみて初めて、「このフォームを試したら少し速くなった」「昨日より長く泳げるようになった」という実感が沸き、そうした自己フィードバックがあるからこそ、長続きするし、上達できるのです。
ある営業チームが「チームの営業成績を上げる」という課題を設定するのは、一見、正解に見えますが、課題として適当ではありません。なぜなら「チームの営業成績を上げる」という課題では、具体的に営業マンが何に取り組めばよいのかが見えてこないからです。では、これを「個々の営業マンの成績のばらつきをなくす」と掘り下げた課題にしたらどうでしょう。それなら、「営業マンの担当地域を見直す」「経験年数の短い営業マンへのフォローアップを行う」というように、今日から取り組める戦略が立てられます。
クリエイティブな発想が必要なとき、ビジネスリーダーは自分の頭を使うことに加えて、ほかのメンバーの知恵や発想も上手く引き出す必要があります。他人の頭を動かすために心を使って解決策を練るのです。また、よい解決策をつくったとして、それを実現するには、関係者にどうやってきちんと理解してもらうか、さらに頭での理解にとどまらず、どうやってそれが彼らの腹に落ち、自ら行動し、継続するように持っていくかが重要です。
43件中1-30件を表示
次のページ ▶
ランダム
上釜健宏の名言6件 大久保幸夫の名言57件 杉本隆洋の名言4件 ラディゲの名言4件 宮嶋宏幸の名言31件 サイモン・レイノルズの名言4件 河合隼雄の名言17件 中野信子の名言7件 シャルル・ボードレールの名言10件 石原進の名言13件 アンドレ・アガシの名言3件 トム・ブレイディの名言2件 ラッセル・ラインズの名言2件 橘裕の名言1件 アルフォンス・アレーの名言2件
ランダム表示
世界の偉人・有名人の名言集・格言集まとめサイト!
仕事、恋愛、努力、スポーツ、アニメ等の心に残る有名なひとこと、英語名言、語録多数収録!
名言info