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福嶋康博の名言99件

大きな目標を立てても、小さな目標を立てても、事業運営に必要な基本的なステップ、努力量は同じです。しかし、大きな目標を立てることによって、それを達成するためにはどうすれば良いのかをより広く深く考えるようになります。
基本的な手順は一緒でも、目標、考え方が違えばもたらされる結果が異なります。大きい目標を掲げた方がより大きな結果に繋がりますし、逆に小さな目標では小さな結果にしか繋がりません。また、大きな目標を持てば持つほど、より正しい、つまり事業の成功に繋がる答えが出てくる確率が高まるのです。
私は、事業を起こす際は必ず「ナンバーワンになろう」と思い、行動していました。それによって「どうしたらナンバーワンになれるか」という事業企画を考えるからです。単に会社を経営するのと、ナンバーワンを目指すのとでは、結果が大きく異なります。
例えば、喫茶店を開きたい人がいるとします。その時、100店舗のチェーンを経営する計画と1店舗のみを経営する計画では事業企画が根本から異なってきます。100店舗を目標として掲げているのであれば、仮に100店舗までは実現できなくても数十店舗のチェーンを実現できる可能性は非常に高くなりますが、目標を1店舗とした場合は、2店舗目をオープンすることでさえ難しくなります。そして、事業が成功する確率も大きく違ってきます。
事業撤退の際も迅速でなければなりません。失敗を少なく出来るのは、執着心をもたずに即撤退できる人です。自らの事業に必要以上の愛着心を抱いてしまい、撤退の時期を見誤ってしまう人は、失敗を積み重ねてしまいがちです。
いつも新入社員には、上司に自分の企画を提案して一度ダメだと言われても、3度までは修正して提案し続けるように話していました。この過程で、十分に考えを巡らせることで自分が考えていた企画の不備が見えてくるようになるからです。
再挑戦する時、同じ失敗を繰り返してはいけません。失敗すると、そこには必ず失敗の原因となる問題点があります。その問題点を解決した上で、改めて挑戦するのです。それでも上手くいかなければ、別の問題点を探りだして再び行動します。3回も失敗すると「これはまずい」と本質的な間違いに気づくはずです。
私はエニックス時代に、過去に販売された全てのゲームソフトの販売実績データを記録し、ゲームソフトを発売する時は、このデータを参考にそのソフトの出荷本数などを決定していました。なぜなら、データをみると、多くのことが分かるからです。
私は実績データを尊重します。予想については間違いが生じることはありますが、実績データに間違いはなく、自分で立てた予想が事業企画に合致しているかをこれらのデータと照らし合わせることで、素早く検証し、企画の修正が必要かどうかを判断することができるからです。
私がゲームソフトの発売後3日間の売れ行きを重視していました。3日間の販売実績でその後の販売本数が読めるからです。もちろん、例外はありましたが、数百タイトルに一つ程度の割合でした。
多くの場合、同じような価値を提供する商品であれば、価格は安いに越したことはありません。しかし、エンターテイメントの商品は全く違うのです。いくら安くても売れないものは売れません。エンターテイメント商品の決め手は価格ではなく、コンテンツの魅力そのものなのです。
エニックスは出版業界にも進出しています。漫画雑誌を企画した社員がいました。彼は粘り強く1年に渡って企画を提案し続け、「出版業界で最も売上と利益率が高いのは漫画」という話が興味深かったこともあり、事業化を決めました。
我が社が漫画雑誌「月刊ガンガン」を発行した当時、新規の漫画雑誌を出しても成功しないと出版業界は考えていたようで、それまでの十数年間は、漫画の月刊誌や定期刊行誌の新規発行がない状況が続いていました。結果的に幸いしたのが、我々が出版業界を知らなかったことです。マンガ刊行誌について成功することはないという業界の常識を知っていたら、我々は出版事業に挑戦していなかったかもしれません。
魅力あるものづくりが出来るかどうかは、リーダーの才能と企画によって決まります。そのためエニックスでは、企画やゲームコンテンツを作る時は、リーダーとなる人物が全体を考えて、その一人の考えに基づいて皆が作るようにしていました。複数のクリエイターが案を出し合って作る方法では、意見が分かれ、焦点が絞れず良い商品が作れないと考えていました。そのため基本的に、リーダー一人が良し悪しを判断し、その考えに沿ったものを皆で作りあげていきました。
売れない商品の共通項は、ゲームであれば他のゲームと類似していたり、見た目から面白さが伝わってこないものです。多くの人々はゲームを買う時、ゲーム画面の写真、イメージ画やゲームの説明文等を見て、買うか買わないかを判断します。ほとんどの人はゲームを体験せずに購入の意思決定をするので、売れるか売れないかは写真を見ればわかるのです。
固定観念に囚われないお客様の視線でいま売れているヒット商品を見ると、必ず商品が消費者に「えっ」という驚きを与えていることが分かります。それは時に、商品の機能であったり、価格であったりしますが、商品が提供する価値に驚きがあればヒットになります。
社員は営業に苦戦すると、「今回の商品が売れていないのは、商品の良さを分かってもらえていないからなので、宣伝を強化しましょう」と提言しがちです。ところが、それは自分たちが作った商品をユーザー目線で見られなくなっているだけです。やはり売れる商品は「売れる顔」をしています。「売れない顔」の商品は、いくら宣伝しても売れません。
私はゲームソフト製作の陣頭指揮を執っている時、「今までと同じものを作るな」と繰り返し言い続けていました。しかし、100種類のゲームソフトを販売したとしても、その内のほとんどは過去に発売されたソフトと似たり寄ったりのソフトで、新感覚なものは数本でした。しかし、ヒット商品はこうした新感覚の数本の中から生まれてきます。
自分が大きな会社にしようと考えれば大きくなるし、小さくてもいいと思ったら、いつまでたっても小さいままです。だから、大きな会社にしようと強く願い、それを目指して実行していけばその通りになっていく。
企業を見回すと、既存事業を単に継続しているだけの経営者が多いように思います。これは、経営者の考え方や力量が、その会社の現在の姿として反映されていると言えます。しかし、事業成長に向けて強い思いを持てば、そこまで会社は成長します。
事業計画を描くとき、2段・3段と構えるべきではありません。初めは売上10億円を目指し、到達したら50億、100億円という風に思い描くよりも、最初から100億円を目標に設定したほうが成功の確率は高まります。それを初めから10億円に設定してしまうと、最終的にはそれすら困難になります。初めから到達しそうにない目標であっても達成するという気概を持つべきです。
私が考える経営者像を一言で言えば「正しい決断をして実行する人物」です。つまり、正しい決断を出来るかどうかが一つの大きな要素になってきます。正しい決断とは、大きく成長する事業分野を見定め、新たな発想で事業に挑戦する決断であり、自分が考える答えを自ら掴みとる行為です。
よく「思いつきで行動するな」と言われますが、そんなことはなく、事業企画の多くは思いつきが起点となります。議論や理屈を突き詰めていっても、良い企画はなかなか出てきません。大切なのは、流行りよりも思いつきなのです。
他の経営者からは後継者が社内にいないため、社外から社長を起用するという話を聞きますが、多くは社外から起用した人の長所だけを見て決めており、逆に社員については欠点ばかりを見ているように思います。私が社内で選んだ3~4人の候補者には長所も欠点ありました。経営者も含め100点満点の人間などいないのです。
私は事業を始める時には必ず最大損失額を設定しました。エニックスの創業時には3000万円と設定しました。すると、「失敗しても3000万円の損失だな」とイメージができ、すぐ行動に移せました。
現状に満足できなければ、新たな事業企画を立ち上げるべきです。例えば、ある事業領域で日本一になっても、将来的にニーズが大きく成長しないようであれば、その事業を無理して拡大しようとする必要はありません。
常に2~3年後を見据えて、事業を考え、実行することが大切です。行き当たりばったりで予算を決めて使い込んでも先がありません。最終的にどういう形へ持って行くか、それを達成するにはどうすればいいかというビジョンを持つのです。
常に自己否定することが必要です。はじめにその事業がそれなりの利益を上げていても、「これでは満足できない」と自分に言い聞かせます。そういう面では、経営者にとって不安な状態はいいことかもしれません。不安によってすぐ解決しようとしますから、プラスに働くでしょう。
借金は新たな挑戦を制約してしまいます。そのため、私は創業期から銀行借入をしたことが一切ありません。借金して成功する人もいますが、それ以上の人々が借金で失敗や自己破産をしています。だから、私は借金を勧めません。
事務所を借りなくても自分のアパートで事業は出来ます。組織を作らなくても、最初は自分一人でも構わないのです。形式に捉われすぎると、形を作るだけでお金が掛かる一方です。つまり、基本的には借金をしないで出来る、事業方法を考えるべきなのです。格好をつけていたら駄目です。最初から立派な事務所を作ったりしては成功は遠のきます。成功するかどうかは形式によっては決まりません。
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福嶋 康博(ふくしま やすひろ、1947年8月18日 -) は、コンピューターゲームソフト会社、出版社のスクウェア・エニックス相談役名誉会長。北海道旭川市出身。株式会社スクウェア・エニックスの筆頭株主。 1966年北海道旭川工業高等学校建築科、1970年日本大学理工学部建築学科卒。大学卒業後に、アメリカ、インド等を放浪した後、1974年に個人経営会社・営団社募集サービスセンターを創業。公団住宅の空き情報誌配布を事業化し成功。翌年には株式会社営団社募集サービスセンターを設立し、代表取締役社長に就任する。 1982年、営団社募集サービスセンターの新規事業としてゲームソフト企画販売を行う会社・株式会社エニックスを設立。アマチュア向けのゲームプログラムコンテストを行い、クリエイターとプログラマーを発掘する。当時まだ丸亀高校3年生だった中村光一の作品「ドアドア」を皮切りに、「ポートピア連続殺人事件」や「ドラゴンクエスト」などのゲームソフトを発売。一気にエニックスを株式公開企業まで押し上げた。
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