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小杉俊哉の名言30件

日本語で「運」というと、思いがけず天から降ってきたもののように、受け身で捉えがちです。「運がいい」というのは、偶然が重なったにすぎない。そのよし悪しは不可抗力で、自分から働きかけてどうにかなるものではない、との捉え方が一般的でしょう。では、英語で「運」を意味する「luck」はどうでしょうか。「luck」は、日本語の「運」と異なり、いいも悪いもない中立的な意味が第一義になっています。中立ですから、問題はどう能動的に働きかけるかです。つまり、「luck」を生かすも殺すも、それは自分次第であり「自分の働きかけによって手にすることができるもの」と捉えられているのです。
自分が関わっていたプロジェクトが失敗した場合、受動的な姿勢だと、「たまたまこんな仕事を任されて運が悪かっただけで、自分のせいではない」となります。この場合、「運」は、「会社」や「上司」といった言葉にも置き換えることができるでしょう。つまり、受け身の姿勢でいることは、他律意識につながりやすく、不平や不満を多く生み出しやすいのです。しかし、能動的な姿勢でいるならば、たとえ失敗したプロジェクトであっても、自らの意思で選んでやったことですから、愚痴よりも先に「自分のやり方のどこが悪かったか」と反省するはずです。同じ現象を前にしても、姿勢の違いによって、その解釈はまったく異なってくるわけです。
他律意識が強い人と、自律意識の強い人。重要な仕事を任せるパートナーとして考えた場合、どちらが選ばれるかは明らかです。「やらされ感」のある人より、責任をもって仕事をする人のほうが、一緒に仕事をして気持ちがよく、結果についても安心して任せられるのは当然です。つまり、運がいい人は「運がいいから文句をいわない」のではなく、「文句をいわないから運がいい」というわけです。
一見して「運が悪い」ことでも、自律意識をもって取り組めば、結果的には「運がよかった」となることも、往々にしてあります。たとえば、自分の意に沿わず、会社のなかでも日陰の部署に転属されたとしましょう。これを「運が悪い」と嘆いて腐ってしまえば、そのままです。しかし逆に、「なんとか結果を出して見返してやる」と奮起できれば、異動はまたとないチャンスになります。なぜなら、そうした不人気部署には優秀な人材があまりいないため、頭角を表わしやすいからです。しかも、そういった部署は往々にして上司の管理もゆるく、好きなように仕事ができることも多い。また日陰の部署はメンバーの人数も少ないですから、多くのことを自分でこなさなくてはなりません。嫌でもマルチタスクで仕事をこなせるスキルが身につくのです。そして、結果的に社内の注目を集めることとなり、やがて本流の部署に呼び戻され、同期よりも早く出世できるといったケースも多いのです。
同じ職歴であっても、捉え方の差によって、その後のキャリアは大きく変わるものなのです。とくに、人がやりたがらない仕事、未知数の仕事をすることは、他人とはひと味違うキャリアを身につける絶好のチャンスと考えるべきでしょう。
いまや、この上司についていけば安泰などという世の中ではありません。逆に、ずっと同じ上司のもとで、ずっと同じ仕事をしているのは、たいへん危険なことだといえます。なぜなら、その上司が異動になったり、社内の体制が変わったりしてしまえば、いままでのやり方が通用しなくなるからです。
一見して不運なことのほうがチャンスに結びつきやすく、ラッキーにみえることのほうがリスキーであることが多いのです。
いくら「好運」といっても、それが一回きりであったり、滅多に訪れないというのでは、それに向かって努力してもあまり意味はないでしょう。しかし心がけ次第で、連続して「好運」をつかむこともできるのです。フランスの有名な生化学者ルイ・パスツールは、「偶然は、準備のできている人を好む」との名言を残しています。つまり、好運は日ごろから準備をしている人にだけ訪れる、という意味です。
仕事運を上げるには、どのような準備をしたらいいのでしょうか。第一に、世の中の先を見ようとすることです。次に、自分より上の立場から仕事を考えてみること。そして、社外に人的ネットワークを構築しておくことです。
クルマを運転するときのことを考えてみてください。運転中、前のクルマのテールランプだけを見つめている人はいないでしょう。前のクルマが急ブレーキをかけたら、追突してしまうからです。スピードを出しているときほど、もっと視野を広く、もっと遠くを見ようとしているはずです。仕事も同じです。これだけスピードが求められる世の中で仕事をすることは、高速道路でクルマを運転するようなもの。目の前の仕事だけをこなしているのは危険です。もっと広い世界に関心を寄せ、それといまの自分の仕事がどうつながっているのかを絶えず意識しておくことが大切なのです。最近のビジネスパーソンのなかには新聞を読まない人も多いようですが、それでは世の中全体の動きがつかめず、「交通事故」を起こしかねません。
「自分の仕事を、部長はどう捉えているのか」「会社全体にはどういう意味があるのか」などと、大きな視点から俯瞰してみることが重要です。それによって、ビジネス全体のなかでの自分の役割や、置かれている状況がみえてきます。
利益に直接結びつかなくても、自分が人とつながり、また自分が間に入って人と人をつないでおくといいでしょう。やがてそれがネットワークとなり、思わぬところであなたを助けてくれるのです。「運のいい人」はこのようなネットワークを必ずもっています。
ただ口を開けて待っているだけでは、運はつかめません。自律意識をもち、いつ運がやってきてもいいように普段から準備をすることが、運を呼び込む状態をつくるのです。
運を受動的に捉えるか、能動的に捉えるか。その捉え方によって、運のいい悪いは確実に変わってきます。
社内起業のネタなんてそうそう見つからないと言う人は、3つの円を描いてみてください。最初の円には自分が社内でやらなければならない項目を、2つ目の円には自分がいまの役割を超えてもっとやれることを書く。最後の円には、制約ゼロという前提で、自分がいまの会社の社長だったらやりたいこと、あるいは外部コンサルタントの視点で「こうしたい」と思うことを書く。この3つの円に入る項目が重なっていれば、それは個人のビジョンと組織のビジョンが重なっているということ。その項目を事業のネタにしてみたらどうだろう。会社のためになるものなら、上司も認めてくれる可能性が高い。
ユニデンという会社で2年間働いたことがある。2年目、人事総務部の責任者として、外部から招かれた新社長の下で仕事をすることになった。彼は私と正反対のタイプだった。私は計画を立てるのが苦手で思いつきで動くのが好き、直感重視型であるのに対して、彼は計画ありきでデータ重視。地獄の日々が始まった。私が自分のやり方に固執すると叱責され、一日何度も電話で呼び出されては怒鳴られた。電話が鳴るたび恐怖感から毛穴が開くようになり、まずいと思うようになった。どうするか。これまでの自分を封印し、その社長のやり方に染まることにした。まず社長のことを客観的に見てみた。すると彼のやり方は、これはこれですばらしいと思えた。社長をよく知る部下や秘書にも教えを請うた。こういう場合は社長がどんな判断を下すか先回りして考え、手も打った。5カ月くらい経つと、症状も収まり怒られることもなくなった。
会社が親、社員が子であっても、親が一方的に子の面倒を見る時代は終わった。たいして成果を挙げられない、すねかじりの息子を会社は雇い続けるわけにはいかない。でも会社を儲けさせる孝行息子はいつまでも手元に置きたがるだろう。
人は「でも」「しかし」といった言葉を一度発してしまうと、その後に続く否定的な言葉を見つけ出そうとします。イノベイティブな仕事であればあるほど、その目標を実現できる可能性以上にできない可能性が存在しますから、否定的な言葉を見つけるのは簡単です。けれども、「できない」といってしまうと、改革や改善を成し遂げることは不可能ですし、独創性の高い新商品を生み出すことはできません。だから上司は部下のそうした発言を嫌うわけです。
上司から指示を受けたときに、「でも」「しかし」が出そうになったら、それを押しとどめることが大切です。その代わりに「やらせてください」「やってみます」「非常にチャレンジングな仕事だとは思いますが、やってみます」などといった言葉を口にします。こういう発言ができる人は評価されます。少なくとも、「少しお時間をください。考えてみます」くらいの発言はしておきたいところです。
達成困難な課題や、割に合わない仕事を与えられたとき、人は「なんで自分がこれをやらなくてはいけないんだ」という愚痴がつい口をついて出てきてしまいがちです。「なんで自分が……」と思っていると、当然その仕事に対する姿勢は後ろ向きになり、結果もおもわしくないものになります。そこで多少無理があってもいいから「これは自分にとっての試練だ」とか「この試練を乗り越えることによって、自分は成長できるんだ」と、とにかく口に出しましょう。
異なる視点から考えてみることができ、それを言葉にできる人は、視野が広くバランス感覚のある人物であると評価されます。
「絶対に成功させます」「絶対にこの売上を達成させます」といった断定的な発言は、自分の行動を縛ることにもなりかねません。プレッシャーが強すぎると、確実に結果を求めるがあまり、リスクを伴う新しいチャレンジができにくくなります。そのため、いままでのやり方に固執することになり、環境の変化への柔軟な対応ができず、成果が出せなくなってしまうのです。
人はものごとが上手く進まないとき、他人に責任を転嫁してしまいがちです。商談が破断してしまったときに、「市場環境が……」「ライバル社が……」「先方の役員が……」などと、その理由を環境や相手のせいにしてしまうのは、典型的なパターンです。責任を相手に負わせることによって、自分を守ろうとするのです。こうした他責的な発言をする人は、失敗を糧にして次に活かすことができません。当然成長スピードも遅くなります。
他律的な発言も避けるべきです。私はよくセミナーの受講生に「なぜこのセミナーを受けようと思ったのですか」と質問すると、「上司から言われたからです」と答える人が少なくありません。「誰々から言われたからやっている」という類の発言は、「私は主体的に行動することができない人間です」と告白しているようなものです。
ものごとが失敗したときには素直に自省する姿勢を持ち、成功したときにはみんなに感謝を表す。上司や同僚から愛され、評価されるビジネスパーソンになるためには、そういう言動が大切になります。
上司から与えられた課題だとしても、自分の課題としてそのことに取り組み、結果にも責任を負う。そういう言動ができる人が、上司のみならず同僚からも評価を受け、信頼されるものなのです。
前向きな言葉を口にすることができる部下のことが、上司は大好きです。多少実力が伴っていなかったとしても、前向きで成長意欲がある部下を、上司は高く評価するのです。
ものごとが上手く進んだときには、自分一人の手柄にせず、周りの人間にも感謝の気持ちを示すことが好感度をアップさせます。「おかげさまで」という言葉が自然と口に出せる人は、周囲に味方が増えていきます。
考えてみたが達成困難だと判断したときには、「このままでは難しいので、こうしてみてはどうでしょうか」と別の案を用意します。「できない」で終わらせない姿勢が、上司からの評価を高めます。
仕事ができる人は、結果のみを追い求めることはしません。「今回のプロジェクトでは、こんなことを試してみたいんです」というように、結果ではなく仕事のプロセスそのものを楽しもうとする発言が多いものです。
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