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カーリー・フィオリーナの名言44件

いつだったか、好きな作曲家は誰かと聞かれて、迷わず「ベートーベン」と答えた。何か悩みがあるとき、私はいつもベートーベンを聴く。「どうしてモーツァルトじゃないの」と聞かれて私は考えた。なかなか鋭い質問だ。モーツァルトの音楽は天使の奏でる天上の音楽だと思う。天才のインスピレーションは感じられるけど、人間の苦悩は感じられない。ベートーベンからは痛ましい苦しみが聞こえてくる。荘厳で雄大で、最後には人間の勝利がある。
いま子供時代を振り返ってみて、期待の力の大きさに初めて気づかされる。ときに重荷と感じることもあったけれど、多くを期待されなかったら、多くをやり遂げることはできなかっただろう。きっと両親は、自分には能力がないとか望まれていないという気持ちをバネに前進してきたのだと思う。だから私も、怖がって立ち止まっていてはいけないことを学んだ。
あるとき取材で「一番好きなビジネス書は」と聞かれ、ヘーゲルと答えて驚かせたことがある。弁証法は、完璧に理論的であると同時に実用的だ。これはビジネスでも応用している。テーゼ、アンチテーゼ、ジンテーゼは、ルーセント・テクノロジーでも、ヒューレット・パッカードでも有効だった。
子供時代は引っ越しがとても多かった。父がどんどんキャリアアップしていたからだ。私はいつだって転校生だった。なんとかして溶け込もう、好かれよう、友達を作ろうといつも焦っていた気がする。相手が子供でも大人でも、その人について質問するととても喜ぶということを私は知った。注意を払ってもらうのは誰だって心地いい。答えに熱心に耳を傾けてもらえればなおさらだ。このやり方で私は友達を作った。大人になって転職を経験したときも、この教訓が生きたと思う。質問をして相手に敬意を払い、答えを注意深く聞いて学ぶ。これはマネジメントでも効果的である。
人間はいつも選んでいる。自分がどういう人間かを選ぶことはできないけれど、どう生きるかは選べるのだ。選ぶのをやめるのは、ゆっくりと死に始めることだ。
私がベル・システムを選んだ理由の一つは、幹部育成プログラムが整備されていることだった。若手の幹部候補は、あらゆる部署を次々に体験できる。いわゆるアップ・オア・アウト(昇進か、転職か)で、能力を認められれば上へ行けるが、ダメだと判定されれば転職を促される。いいじゃないのと私は思った。いろいろな経験をして成長できる。何が好きなのかわかっていないのだから、たくさんの部門で働けるのは面白い。クビになる可能性は大いにありそうだけれど、貴重な経験だと思えば、それもよし。
ビジネススクール卒業後、ベルシステムに入社を決めた経緯を振り返っての発言
やがて私は、怖がっているのは自分だけではないと気付くようになった。初めてのことに挑戦するときに怖じ気づかない人の方がむしろ珍しい。研修を受けている間に、私は強くなったと思う。恐怖感を乗り越えるというのは、ひとつのモチベーションとして大切かもしれない。それでも私は、部下が恐怖を克服する手伝いをするのがリーダーの役目だと思っている。
ベルシステムでセールスの研修を受けたときを振り返っての発言
ときに上司は、部下を一人の人間として見ることを忘れてしまう。それと同じように、部下が上司に人間を見るのは難しい。どうしても地位や肩書で見てしまう。地位が上の人は、確かに手にするものは大きいかもしれない。しかし梯子を登るごとに、同じ人間として話せる相手が減ってしまう。そして確実に孤独になっていく。
自分の知識や行動に自信を持つことはとても大切だ。自信がなければよい決断を下すことはできない。しかし、同じくらい大切なことがある。それは、自分は何を知らないか、自分には何ができないか、現実的に評価することだ。それをしないと、自信は自信過剰になる。
変化を主導するリーダーが信頼されていなければ新しいことは進まない。国際展開の可能性やその戦略を理解してもらうには、まず私という人間を信頼してもらわなければならない。そのためには、こちらが相手のこと、相手の立場や仕事を理解しなければならない。それも、書類の上でなく直接会って。
上手に交渉を進めるには、相手のことを知ること。相手に敬意を払うことが欠かせない。相手が大切にすることを自分も大切にし、時間をかけて信頼を得る。ビジネスの世界では、人は信頼と尊敬で結ばれている。信頼と尊敬だけが交渉を成功させ、対立する人同士を結びつける役割を果たせる。
目標は組織を一つにする役割を果たす。メンバーがバラバラに動くチームよりも一丸となったチームの方が強いのは誰もが知っている。ただし目標が壁に貼るスローガンで終わってはいけない。全員に理解され支持されて初めて、全員の行動を導く羅針盤になる。目標、戦略、使命がはっきりしていれば、メンバーのエネルギーは同じ方向に向かうので、リーダーの指示は不要となる。
何か建設的なことをなし遂げるには、目標と自信が必要だ。目標はやる気を起こさせ、自信は背中を押してくれる。自信がつけば自分に誇りが持て、仲間のことも大切にできる。組織は人間で成り立っているのだから、組織にも目標と自信が必要なのは言うまでもない。リーダーの仕事は、部下の能力を開発し、仕事の質を高めるだけではない。価値ある目標を定めて、意欲を引き出し、やればできるという自信を育てることだ。
目標のためにすべての手段が正当化されるわけではない。汚いやり方で成功を収めても、自分たちの仕事に自信と誇りを持つことはできない。国際事業では、とりわけ高い規範が必要である。モラルだの行動規範だのといったことは、口ではいくらでもきれいごとを言える。だが行動がそれを裏切ったら、誰も規範など守らないだろう。
ネットワーク・システムズの財務責任者であるスティーブ・カールソンは「原因なくして数字なし」とよく言う。数字だけが突然よくなったり悪くなったりするのではなく、必ず仕事が実際に動いている現場に何かしら原因があるということだ。そしてその原因は、現場の人間の行動を雄弁に物語る。数字を改善しようとして数値目標を掲げるのは話があべこべだ。実際に何が行われているかを知る。その理由や動機を知る。そこを変えれば数字は変わる。
ネットワーク・システムズ=AT&Tから分社化された製造メーカー。フィオリーナ氏の古巣
成功と失敗を分けるには、それほど大それたことではない。結局は諦めないこと、粘ることがモノを言う。その地道な努力を見守り、評価してくれる人がいるかいないか、成果を共に喜んでくれる人がいるかいないかはとても大きい。それが仕事を楽しくする。
新しいリーダーが困難な目標を掲げたとき、誰かキーパーソンが挑戦に名乗りを上げなければならない。誰も手を上げないようなら、そのリーダーは無視されると考える他はない。変革を起こすために送り込まれた地位も権限もある人物が、現状維持派にそっぽを向かれ牙を抜かれてしまう例は珍しくない。リーダーは社長であれCEOであれ、部下に「変われ」と命令することはできない。リーダーの言葉を聞く、行動を見る、そして応えるかどうかを選ぶのは部下自身である。
部門の垣根を超えた組織横断型の協力は、命令指揮型の組織運営とまさに対照的である。協力には同僚同士の情報交換など持ちつ持たれつの関係が必要で、責任を分担し、リソースを共有することが欠かせない。相手を信頼し、相手にも信頼してもらうことが絶対条件だ。命令指揮型の組織では、情報は下から上へ、決定が上から下へ流れる。組織横断型の意思決定では、情報の流れも決定の流れも水平移動する。
私が成功したといえるとしたら、それは、男性の固定観念を打ち破ろうとしてきたからだと思う。必要なときには断固譲らなかったし、敢然として反対意見を貫いた。彼らと同じ土俵に立ち、彼らにわかる言葉で話した。そして何よりも、行動で私の価値を示そうとした。文句があるなら結果を見てと言いたかった。そうやって女にでもできることを男性に示したいと思ったし、他の女性の進出の機会をつくりたいと思った。
「これができない」と部下が言ったら、上司はその原因を考えなければならない。スキルや発想力が足りなければ、具体的にポイントを絞り、別のアプローチを示唆する。他のチャンスを与える。応援を頼むなどの対策を考える。大変だからと避けたがっている場合には、実行計画を見直して効率を上げるか、モチベーションを高める対策も考えるべきだろう。
私に勇気をくれたのは、いつだって社員だった。会社は取締役会のものではなく、創業者一族のものでもない。HPをHPにするのは社員である。私にできるのは、新しいスキルを身につける機会を与え、自信と意欲を持たせるだけだ。彼らにはもっと多くのことができる。潜在能力を引きだせば、必ず改革は成功する。CEOを務めた間に、私は何万通ものメールを社員からもらった。その多くに私は返事を書いた。匿名のメールはたった一通だけであった。批判や不平不満のメールであっても、みんな署名つきで送ってくれた。その誠実さに深く感謝する。HPの遺産を受け継ぎ、未来を築くのは、彼らに他ならない。
リーダーシップは地位や肩書とは関係がない。価値を生み出せる人、尊敬され信頼される人、協力を引き出せる人は、いつどこにいてもリーダーシップを発揮できる。地位が低くても先頭に立てる人はいくらでもいる。
お金があれば贅沢ができる。それは、確かに楽しい。それに報酬は仕事の実績が認められたことの証でもある。ビジネスの世界で働く以上、結果に見合う報酬を期待するのは当然のことだ。だが仕事に対する情熱や意欲は、お金では買えない。私の場合は、やりがいのある仕事、チャレンジングな仕事でないと心が動かない。
製品をいち早く顧客に届けるにはどうすればいいか。それは簡単だ。開発から顧客までを一本の線で結べばいい。設計、製造、ロジスティックス(物流)、営業。途中にあるどの部門が滞っても顧客は不満を感じることになる。だから協力が必要になる。ところが協力や連携といったことは、命令で人を動かすよりずっと難しい。リーダーは協力し合う組織づくりをすべきである。
変化を受け入れるのは、何か新しいことを学ぶようなものだ。新しい仕事、新しいスポーツ、新しい言葉、などなど。最初は大変である。だがやがてコツがつかめてきて、少しずつできるようになり、そうなれば弾みがついてどんどんうまくなる。そして、いつの間にか第二の天性になる。変化の中にはチャンスと可能性が潜んでいる。しかし、そうは受け止められない人も多い。そういう人は、変化を怖がる。拒絶反応を示し、慣れ親しんだものに戻りたくなってしまう。
リーダーの仕事は介入することでもなければ、指導することでもなく、先頭に立つことでさえない。ものごとが上手くいっているときは、はっきり言って部下は上司を必要としていない。何かが上手くいかなくなったとき、当事者である彼らには原因がわからず、したがって解決できないとき、初めてリーダーの出番が回ってくる。つまり、リーダーは医師のようなものだ。対症療法をするのではなく、病気の根本原因を見つける。
会社というものは形がない。ある会社と仕事をするといった言い方をよくするが、実際には会社の人間と仕事するのである。そして世界中どこでも、人は信頼でき尊敬できる人と仕事をしたいと考えている。
何かを犠牲にするには、見返りがなければならない。たとえば、ケーキを我慢すればスリムなボディが手に入るというように。野放図な自由と可能性の追求を諦めるには、相当大きな見返りが必要だった。頑張れば手の届きそうなわくわくするような未来。心から共感できるような大きな獲物。人間は理屈だけでは奮起しない生き物である。最後は心に訴える何かが必要なのだ。
ベストを尽くすことが要求され、ベストを尽くしても失敗する可能性があるとき、それは挑戦になる。そして挑戦すれば、何かが得られる。自分の力を他人に証明するだけではなく、自分自身に証明するチャンスが与えられるのだ。リスクの大きい選択をすれば、自分をより深く知ることができる。そして、共に戦う人のことも。
ビジネスでは結果を出さなければならない。企業で働いたら、事業目標の達成を目指すことが求められる。個人の野心よりそちらを優先しなければならない。たとえ自分の能力不足を認めることになっても、そうしなければならない。
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キャラ・カールトン・フィオリーナ(Cara Carleton "Carly" Fiorina, 1954年9月6日 - )は、アメリカ合衆国の実業家。ヒューレット・パッカード(HP)元 最高経営責任者 CEO(1999年 - 2005年)兼会長(2000年 - 2005年)。 テキサス州オースティンにてキャラ・カールトン・スニード(Cara Carleton Sneed)として出生。父は憲法学者・連邦判事。母は肖像・抽象画家。高校時代は父の仕事の都合で転校を繰り返した。高校卒業後スタンフォード大学に入学し、1976年に中世史と哲学の学士を取得。カリフォルニア大学ロサンゼルス校のロースクールにも入学したが中退。1980年にメリーランド大学 メリーランド大学カレッジパーク校のロバート・H・スミス・ビジネススクールでマーケティングの修士 (経営学) 経営学修士号を、1989年に MIT スローン経営大学院で経営の修士号を取得した。
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