名言info

木川眞の名言64件

小倉(昌男)さんの作った仕組みを-部、壊しながら発展的に変える。私が銀行から来た、外部の人間だったから実行できた面もあります。ずっと中にいたら「小倉さんの思いに反する」「風土に合わない」とどうしても思ってしまう。創業者魂は守りながらも、そうした曲解した創業者イズムからの断絶が必要です。
変革を実行するのは現場の社員です。「ヤマトは我なり」という小倉(昌男)さんの社是があります。トップの役割は社員に変革を理解してもらい、進めること。つまり、ボタンを押すことです。そのためには社内外に分かりやすい言葉で発信することが大切です。
変革には象徴的なものが必要です。1400億円を投じて完成した「羽田クロノゲート」はまさに変革の象徴です。日本最大級の多機能物流ターミナル。グローバルに新しいことをやるんだということが社員に伝わっていると思います。
私がみずほコーポレート銀行からヤマト運輸に転じた年、宅急便の年間取扱数はおよそ10億個でした。将来、荷物が20億個に増えた時にどうするのか。この頃から新しいモデルの模索が始まりました。
物流業界が大きく変わる中、「運ぶ」という単機能だけを強化して成長を続けるには限界がありました。であれば、宅急便以外の事業を強化するしかない。宅急便が全体の売上利益の約8割を占める構造を変え、少なくとも利益ベースでは、宅急便とそれ以外の比率を五分五分に持っていこうとしています。
我々は値上げと言わず、「適正価格」と言っています。昨年はクール宅急便でこ迷惑をおかけしたので、品質を維持するためにも価格の適正化が必要だと判断しました。これまでは大きなサイズの荷物でも、一番小さなサイズの料金を適用して値引いたりしていたんですね。ですが、それでは品質管理ができません。そこで適正サイズで計算し、それに合う対価をいただきたいとお願いしています。
私は「為さざるの罪」という言葉を富士銀行時代に何度も上司や先輩から聞かされました。不適切な局面で使うと組織が暴走しますが、ヤマトグループではこの言葉が生きています。
全社員がベクトルを合わせて、「宅急便の次」のイノベーションを起こすために、我々は様々な意識改革を進めてきました。キャッチフレーズ、映像、制度、そして経営者自ら行動で示すこと。これらを重ね、いつの間にか社員の意識だけでなく、組織や風土も変わっていく手ごたえを感じています。
最初は私も「満足BANK」が定着するのか正直不安でした。しかし、いまでは社員の約9割が参加しています。褒める文化は確実に社員に浸透してきたといえます。
「満足BANK」は、イントラネットを通じて社員同士褒め合う仕組み。褒められた方、褒めた方、両方にポイントがつき、年間上位者は表彰される
ヤマトグループは現在、国内だけでも約4000の営業拠点と約6万人のセールスドライバーを有しています。宅急便を支える流通や情報、決済などの多様な機能もあります。これらはいままで、主に宅急便事業にしか使われてきませんでした。宅急便がデファクトスタンダードになったいま、築いたものを解放して、社会のプラットフォームと挑戦しています。プラットフォームになるということは、社会のインフラ、つまり土台になることを意味します。我々のネットワークや技術を個人や地域、自治体、幅広い産業や企業に使ってもらい、なくてはならない存在になる。プラットフォームが幾重にも重なれば、我々は一層強固になるでしょう。
公共性の高いプラットフォームビジネスは、サービス単体ではなく、仕組み全体で採算を合わせていくことが大切です。住民や自治体、企業から薄く広く、長く対価をいただき、プラットフォーム全体で利益をあげる。適正利益にとどめれば、プラットフォームはより使いやすく、浸透しやすくなります。
プラットフォームビジネスを成功させるには、必ずひとつの鉄則を守らなくてはなりません。それが「独り占めをしない」ということです。ヤマトグループが各社の持つ機能を合わせれば、サプライチェーンの川上から川下まで、極めて広いサービスを提供することができます。ですが、だからといってすべての機能を独り占めするつもりはありません。ひとたびプラットフォームを築けば、その上にライバルや異業種、自治体などの様々なプレーヤーが乗った方がいい。プラットフォームビジネスでは協業という考え方が重要です。
プラットフォームの事業者がほかのプレーヤーを排除すれば、長い目で見て指示されるプラットフォームにはなりません。我々がつくるのはあくまで土台であり、幅広いプレーヤーがその上にプラスアルファの機能を加えていく。土台の上に載るサービスが多いほどプラットフォームは強固になり、長期的に使われるものになります。
デファクトスタンダードとなったら、この立場を活かし、一段上の、よりスケールの大きい使い勝手のいいプラットフォームを構築する。行政や民間企業が我々のプラットフォームを利用することで、より高品質なサービスを安いコストで提供できるようになる。すると我々は、なくてはならない存在になるでしょう。言葉をかえれば、「一番身近で最も愛される企業」になれるのです。
宅急便というオンリーワン商品をつくり、新しい需要を生み出す。仮にここで他社の参入を阻んでいれば、宅配便市場はいまほど広がっていなかったでしょう。1社だけだとどうしても、成長スピードが限られますから。
ライバルの参入によって競争環境が生まれ、市場が急拡大したら、次にすべきことは激しい競争に勝ち抜き、圧倒的なナンバーワンになることです。その決め手は、他社との差別化にほかなりません。ライバルが増えれば当然、その市場でトップになるのは難しくなる。それでも宅急便は誕生以来、市場で常にシェアトップを守り続けてきました。誕生以来、宅急便は続けざまに新しいサービスを投入してきたからです。
どんなに成功したビジネスモデルでも、いつかは必ず成熟期を迎えます。2000年代に入ると、宅急便市場も徐々に成熟してきました。同時にライバルとの品質格差は年々縮まっていきました。他社の追随によって日本の宅急便全体がレベルアップしたんですね。すると品質や利便性より料金で選ぶお客様が出てきます。単価を下げてマーケットシェアを広げようとする企業が増える。業界全体が不毛な価格競争に陥りがちになってしまうんです。
市場が成長を続ける間は機能を高めれば競争に勝つことができます。けれどもマーケットが成熟してくると、それだけで圧倒的ナンバーワンの地位を守ることは難しくなります。戦術を大きく変える必要に迫られます。
「これからは宅急便の荷物だけを取りに行くな」。ヤマト運輸の社長に就任した年、私はこう言いました。これだけを切り取られると誤解されるかもしれませんが、真意はこうです。ヤマトホールディングスには、ヤマト運輸以外にも「LT(ロジスティクス・テクノロジー)」「IT」「FT(ファイナンシャル・テクノロジー)」をベースにした優れた機能を持つ子会社が多くあります。海外のグローバルなネットワークもあります。ただこれまで、グループ各社はそれぞれが個別に営業をしていたんです。そうではなく、グループが一枚岩となって戦わなければいけない。各社が機能を単体で売っても、それぞれが価格競争に巻き込まれるだけです。そうならないためには、グループ各社が持つ機能を組み合わせてトータルの物流改革を提案する。「目の前の荷物を取りに行くのではなく、ソリューションを売ろう」。それが「宅急便の荷物だけを取りに行くな」という言葉の真意です。
調達から製造・加工、保管、梱包、販売、輸送・配達、情報システム、決済まで。宅急便単体の競争ではなく、事業の川上から川下までの困りごとを解決するためにグループが一丸となって物流改革を提案する。これは他社にはできない大きな差別要素です。
宅急便の歴史を振り返ると、ヤマト運輸は常に新サービスを生み出してきました。ただ市場が成長していた時代には結果的に、それらの多くが宅急便の機能強化、つまり既存サービスの延長線上にあるものだったんです。しかし、市場が成熟し、シビアな価格競争に直面したことで、競争のステージを変えることが不可欠になりました。商品単体で差別化するのではなく、グループ各社が力を合わせて「機能」を超える「仕組」の違いでナンバーワンを維持する必要があったのです。
私がヤマト運輸に転じたあとに進めてきたのは、「機能単体ではなく、物流全体を網にかけてお客様の困りごとを解決する」とう方向への改革です。この仕組みが強固になれば、それはデファクトスタンダードへの一歩となります。
ゴーイングコンサーン(存続する企業)であるためには変化が欠かせません。そこで私がヤマト運輸に入社した7年前ころから、宅急便の次のイノベーションを起こそうと、事業構造の刷新を始めました。
ヤマトグループ全体の営業収益の約8割は宅急便を核としたデリバリー事業が占めています。社会構造が劇的に変わる中、我々も宅配事業者という領域を超えて変わっていかなくてはなりません。
同業者が相次いで同じようなサービスを始めることで競争環境が生まれ、需要は確実に全国へと広がりました。そのなかでヤマト運輸は配達の品質にこだわり、便利なサービスを加えて圧倒的なシェアになったのです。
通販会社は返品対応に莫大なコストをかけています。我々は平素から通販会社とお付き合いしていますから、返品にかかるコストをなんとか削減したいという悩みを抱えていることを耳にしました。悩みを解決すべく開発したのが、TSS(トゥデイ・ショッピング・サービス)です。この仕組みを使えば、インターネット通販などで深夜に注文された商品を翌朝に、あるいは注文後最短4時間でお客様に届けられるようになります。お客様の待ち時間を極限まで短縮することで返品を減らそうとしたのです。狙い通りTSSを導入した通販会社では、返品率が劇的に減りました。TSSが評価され、最近では在庫管理や発送・返品作業も含めた物流管理全体を任せていただけるケースも増えています。
潜在的なニーズはあることがわかっても、それが本当にお客様に喜んでもらえるか。その見極めも肝心です。
「数兆円規模の市場で、ある事情に困っている企業が数千社あり、その潜在需要は1000億円です。だからうちはその10%をとりましょう」。現場からはよくこんな事業計画が上がってきます。けれども、マーケットのセグメントが多きすぎるとお客様のニーズは絞り込めません。そもそも巨大市場の10%をとるためにどんな商品をつくるのか、想像できますか。そうじゃなくてお客様が本当に喜ぶ可能性のあるサービスは何か。セグメントをぐっと絞り込む必要があります。そして絞り込んだマーケットの5割をとるのです。1000億円の10%も、200億円の50%も、収益は同じ100億円ですから。
セグメントを絞り込めば、ある意味ではニッチ市場になります。ニッチではあるけれど、その分独自性を出せます。すなわちオンリーワン商品になるんです。「これなら絶対に負けない」という差別化要素を埋め込みやすくなるでしょう。
オンリーワン商品を考え出したら、商品の価格設定が利益の先取りになっていないかをチェックします。まさに小倉(昌男)さんの経営哲学、「サービスが先、利益は後」です。お客様に喜ばれるサービスを開発し、価格は利用しやすい水準にとどめる。そうすれば需要は拡大して、利益は後からついてきます。うちの社員にはこの哲学が私以上に浸透しています。利益のほとんどをお客様に還元しようという案が出てきて、私が修正を求めるくらいです(笑)。
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