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坂東眞理子の名言39件

人生とは選択の連続です。一つのものを選ぶということは、一つのものを捨てるということ。すべてが手に入ることなどありません。今やっている仕事。それはベストではないかもしれない。もっと自分に向いた仕事はあるかもしれない。でも、探し歩くばかりでは前に進むことはできません。この仕事を一生かけて頑張るんだ。自分はこうやって生きていくんだ。そんな覚悟をもつことです。
若き頃から抱いていた夢や希望。それらがすべて叶うことはありません。希望する仕事に誰もが就けるわけではない。すぐに思い通りの結果が出るはずもない。それなのに、最近は我慢をすることなく、すぐに嫌だと言って仕事を辞めてしまったりする風潮を感じます。二十代の頃ならまだしも、三十代になっても四十代になってさえもふらふらとしている。あれもしたいこれもしたい。自分に合った仕事をしたい。もっと評価されたい。小さな理不尽さばかりに文句を言い、自分という存在と向き合っていない。
「おかげさま」という言葉があります。いかがお過ごしですかと聞かれれば、「おかげさまで元気にやっております」と答える。それは、誰か特定の人のおかげという意味ではありません。自分を取り巻く自然。自分とともに生活している人たち。そして見も知らないたくさんの人たち。すべての人や大自然のおけげで元気に生きることができる。つまり、人間は生かされているという心が日本人には根付いているのです。
人生の理不尽さに遭遇したとき、やがて日本人はこう口にします。「しかたがない」と。この言葉の中に私は、日本人の強さと生きる知恵をみる思いがするのです。「しかたがない」という言葉は、英語のなかにはありません。「しかたがない」と日本人が呟けば、アメリカ人はこう言います。「どうして諦めるんだ。逃げてはいけない。どんな過酷なことがあったとしても、ベストを尽くせば必ず立ち直ることができる」と。日本人は、けっして諦めの気持ちでこの言葉を発しているのではありません。この世の中には人知を超えたものがある。自分の力ではどうしようもないことがある。「なんで自分が」と思うことが人生には必ず起こる。そのことに抗っていても道は見えてこない。まずは受け止めること。理不尽さや過酷な状況を心でしっかりと受け止め、そこから覚悟を決めて歩き始めること。その覚悟こそが、日本人の底力なのだと私は思っています。
異動や出向などで仕事が変わると、強制的にレパートリーが増やされますよね。そういうときこそ、その人の創造性が試されると思うんです。新しい仕事と過去の経験やスキル、強みをいかに融合させるか。本当の創造性というのは、ゼロから何かを生み出すことではなく、そうやって過去に得たものの中から組み合わせて新しく創り出していくことではないでしょうか。
コアになる強みというと、ひとつに絞るものと捉えがちですが、ひとつに限定しなくてもいいわけですし、3つ持っていれば心強いですよね。どんな状況におかれたとしても、どれかひとつのコアを活かせればいい。
20代は失敗を繰り返してもかまわないので、少しずつ「これが得意かも」という武器を見つけ、30代はそれを育てていく。そうやって自分の「コアになる強み」を仕込んでいく時期だと思います。「自分はこれならできる」ということが通用するようになるのは40代。また40代は、チームの責任者としてチームのメンバーを活躍させることも必要になってきます。それぞれの年齢によって期待されることも役割も違ってくるのです。私は20代が一番苦しいと思います。でも、若いときに、自分には何ができるのかと、試しては失敗することを繰り返すことが大切です。失敗しても諦めずに続けていくことで、未来は切り開けていくのだと思います
自分の思いや考えを本という形で提示できるようになったことが、心の安定を保つ上で大いにプラスになりました。役所の仕事はチームプレーで、一定の枠が求められます。そこで自分の意見のすべてが通らないことは多いのですが、別の世界で発信すればいい。そう自らに思い聞かせることで、いい意味での割り切りが可能になりました。
実は34年間の公務員生活で女性問題の担当部署にいたのは通算6年余り。ポストを離れてからも情報を集め、論文を書き続けるように心掛けてきたことがよかったと思います。
公務員をしながら執筆を続けることには「本業がおろそかになっていないか」といった批判もありました。それだけに本業の仕事は集中して行う術を身に付けてきました。内閣府男女共同参画局長まで務めさせていただき、本の執筆はリスクを補って余りあるメリットがあったと確信しています。
女性活躍への期待が高まっていますが「男性と同じように働けます」という働き方は女性にお勧めできません。自分だから、女性だからできることを考え抜く。闘争ではなく、協力する。奪い取るのではなく育て上げる。新しいリーダーシップの形を私自身、これからも追求していくつもりです。
敬語は訓練によって身につけていくしか方法がありません。職場には敬語に詳しい人がいるものです。その人の言葉遣いを真似てみたり、書いたものをチェックしてもらうなど、「人みな、わが師」の気持ちで教えを請うことはとても大切だと思います。
ビジネス文書には明確な目的があります。その目的を達するために何を伝えるのか、書きはじめる前にポイントを整理しておくことが大切です。ときどき主語と述語が一貫しない文章を見かけることがありますが、書きたい要素を整理せず、考えのおもむくまま、いきなり書きはじめることが原因だと思います。
ひとつの文書に盛り込む用件は多くとも3つまでに絞りましょう。それ以上になると相手が混乱します。文書はできるだけ短く、簡潔な表現を心がけ、書き上げたら、誤字脱字がないか、必ず読み返します。クリックひとつで簡単に送信できるメールの場合はとくに注意しなければなりません。
ビジネス文書は文学作品ではないのですから、名文、美文である必要はありません。身についていない難しい言葉を使うのは、かえって見苦しいものです。意思の疎通を図るために、きちんとした日本語をツールとして使いこなせているかどうかがポイントになります。
肩ひじ張らないカジュアルな文章で通じる人とだけメールをやり取りしても、文章は上手になりません。あらたまった場に身を置くことで、あらたまった話し言葉が身につくように、ビジネスにふさわしい書き言葉も、日ごろから意識して使う場を持つことが必要だと思います。
スピーチを上達させるには、スピーチを聞くことが大切なように、文章を上達させるには文章を読むことです。本や新聞を読み、知らない言葉があれば意味を調べ、できればメモをする習慣をつけたいものです。
語学の勉強にも通じることですが、ボキャブラリーを増やすなら、まず自分の専門分野から掘り下げていくことです。精密機器関連の仕事をしているなら、仕様書や説明書、専門書にあたって、その分野の専門用語や術語、業界語を使いこなすことからはじめましょう。それは自分の大きな強みになります。
言語感覚やコミュニケーション能力は同じ価値観を共有する人とだけでなく、さまざまな価値観を持った人とコミュニケーションせざるを得ない経験を積み重ねていく中で養われます。
直接顔を合わせて話すことはもちろん大切ですが、書物は直接会えない人とも時空を超えて対話することができます。読書は文章を磨くうえで欠かすことのできない王道といえるでしょう。文章に100%正解はありません。常に学び続ける姿勢が必要です。
女性にとって10年、20年先のキャリアパスを描くことは難しいことかもしれません。結婚や出産のタイミングも自分一人では決められないものです。こういった厳しい経済環境では、なおさら難しいと感じるでしょう。でも、だからこそ夢を描いてほしいと思います。
女性はとくに短期的な視点でものごとをとらえがちです。その原因のひとつは、女性たち自身の中にある「女性は若くて可愛いほうが価値があり、歳を重ねると煙たがられる」という思い込みです。そのため、若いうちに周りに認められなくてはというプレッシャーが男性以上に強いのです。
メンター(師)を見つけるのは簡単ではありません。直属の上司だと利害関係があるでしょうし、他部門の先輩には相談しにくいものです。たとえば元上司なら、かつてのあなたの仕事ぶりを見ていますから、適切なアドバイスをしてくれるでしょう。その意味でも、元の上司や同僚とのネットワークを維持することは大切です。年賀状を送る、異動のときに挨拶をするという程度で構いません。他の組織にまたがった、緩やかなソフトネットワークの方が何かのときに役立つことが多いものです。
若いうちから人とのつながりを大切にしておくと、40代くらいになって効いてきます。人間関係も、短期的な結果を求めず長期的な視点をもって育てて欲しいと思います。
入社して2、3年はまだ一人前ではないものですが、20代後半くらいになると少し仕事の様子がわかってきます。多少責任のある仕事を任されることもあるでしょう。この年代は一番焦りがちな時期ですが、心を落ち着けて、しっかりとキャリアづくりをしてください。
20代で逃げ癖をつけてはいけません。この時期はまだ体力もありますし、少しはハードな仕事をこなす経験をしておいた方がよいでしょう。チームの一員としてしっかり力をつけるのです。とことん頑張った経験を持っておくと、今後壁にぶち当たったときに乗り切ることができます。
意識的にキャリアデザインをしておくことをお勧めします。「グローバルな仕事がしたい」くらいのざっくりしたもので構いません。そのために自分に足りないスキルを考え、それを補う努力をしましょう。
異動や留学など社内で自身の希望を通そうとする際、女性がやってしまいがちなのが「自爆型行動」です。有能な女性ほど個人の希望を溜め込んで、我慢できなくなったところで「認めていただけないなら辞表を出します!」などと爆発してしまうのです。相手にしてみれば、それほど思い詰めていたことを知らないために驚いてしまいます。「将来こんなことをしたいと夢見ています」と、いろんな機会にやんわりと伝えておくのがよいでしょう。
30代後半になったら、自分の実績を形にする努力をしましょう。チームの一員として埋没しないでアピールする場を持つのです。
日本の能力ある女性はなかなか管理職になりたがらないといわれますが、私はこれはロールモデル(お手本)がいないことに一因があると思っています。周りに女性管理職がいないと、「管理職は大変だ。責任が重いし期待される。プライベートを犠牲にし、立派な成果を出し続けなければならない」と思い込んでしまいます。女性管理職がいれば「あの人ができるんだから、私にもできるだろう」と考えられます。社外でもいいので「そこそこの女性管理職」のロールモデルを持つとよいと思います。
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坂東 眞理子(ばんどう まりこ、1946年8月17日 - )は、富山県出身の官僚、評論家。昭和女子大学校長 学長を務める。 富山県立富山中部高等学校 富山中部高校を経て、東京大学文学部心理学科卒業後の1969年に総理府入省。1975年総理府婦人問題担当室(男女共同参画室の前身)が発足した時、最年少の担当官として参加、1978年に日本初の「婦人白書」の執筆を担当した。1980年よりハーバード大学へ留学。統計局消費統計課長、埼玉県副知事、在オーストラリア 豪州ブリスベン領事 総領事(女性初の総領事)、総理府男女共同参画室長、内閣府男女共同参画局長等を経て2003年に退官。キャリアの多くにおいて女性政策に携わり、その立案をリードした。 2003年の埼玉県知事選挙に出馬するが落選。以後、昭和女子大学教授、副学長、女性文化研究所長を経て同大学長に就任。
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