名言info

池谷裕二の名言100件

生きることに慣れてはいけないんです。まわりの世界はつまらないものに見えてしまう
「できないかもしれない」と心配するストッパーをはずさないことには、無意識のうちに能力にブレーキをかけてしまいます。一見「無理だ」と思えることでも、気持ちにストッパーをかけずにやり続けてみると、あなたの能力は飛躍的に向上することでしょう
眠らないということは、海馬に情報を整理する猶予を与えないことになります
問題はひとつずつ解こう
脳は、もっともらしい「言い訳」を探し出す。「後悔していない」、「あのときの選択は正しかった」という潜在的な意識を働かせるのだ
紙に書いて自分にハッパをかけるのは実は理にかなったやり方なのです。無意識に脳にメッセージが届き、やる気をかきたててくれるのです
研究者は誰でもみな文献をよく読みます。最先端の世界についていかねばならないからです。私が異常なのは、それを文章で引用して外に発信することです。研究会などで「そんな文章を書いている暇があったら、とっとと実験しろ」とよく叱られます。しかし、他の人がスポーツなど趣味にいそしんでいるときに、私は文章を書いているだけです。私自身は飽きっぽくてひとつのことに集中できない性質であり、自分の研究に役立たなくても、それらを読んでいるだけで楽しい。
経済の取引、たとえば株の判断でいえば、人は自分の意志で株を買うわけではありません。8割以上が過去の経験と、それが反映している反射行動の癖によります。むしろそう考えた方が、妙な自信過剰にならなくて済み、冷静な判断ができているともいえそうです。
サイエンスの研究に対する評価というのは、論文の成否に左右されるものです。私も、2004年に『サイエンス』(世界最高峰の科学雑誌)に論文が載ったからこそ、研究を進められているのです。もしも結果が出ていなければ、今頃、研究費に飢えていたであろうというのは容易に想像ができます。
論文を書く時には、私は物語を作らなければならないと考えています。物語をどのように展開するのかによって、同じ発見でもまるで違うものに見えますから。素晴らしい発見をしたとしても、もしも物語を語ることができなければ、「実験屋さん」のままなのですね。
私は、ものごとについて「俺だけは知っている」と思うことはできません。きつい言い方かもしれませんが、「俺だけは知っている」では、ものごとをわかったということにはならないのではないでしょうか。「オタク」や「おままごと」に過ぎないのかもしれません。他人の批判にさらされない思考は、そもそもいいのかダメなのかさえ、判断ができないものなのでしょう。歯がゆいですけど、言葉や数式にしなければ本人にもわからないままで、発見や理解について他の人たちに伝える時には、かなり話を噛み砕かなければならない。
言語化しなければ、自己満足で留まってしまいます。少なくともサイエンスの世界においては、発表する能力がなければサイエンティストでさえないのです。当然、そのままでは、サイエンスの世界では「優秀ではない」と評価されてしまうでしょう。
サイエンティストは、サバイバルをしていくうちに、サイエンスの真理さえも政治が決めるという部分があるのだ、と体験するものです。「小さい頃にサイエンスの世界にのめりこんだ時には、純粋に真理を求めるという美しさが好きだったのにな」と駆け出しのサイエンティストは幻滅するのかもしれません。ただ、幻滅したとしても、知的好奇心を持ち続けられるのかどうかが、サイエンティストの研究人生を左右するのではないでしょうか。
学会や講演や会議などで発表をしたり、発表をせずとも、積極的に外部の懇親会に参加をする。これが大事なんです。学会の後で開かれる懇親会(飲み会)はサイエンスの議論をする場所ではないけれど、顔を合わせれば、自然に研究の近況について話しあいますよね。「あの分野の研究なら、○○さんを紹介しましょうか」「その実験は、こういう方法でやるのはどうだろうか」。そういったコミュニケーションの中に、思いがけないヒントが隠されているのです。後日、メールなどで「あの時に話していたあの研究は……」と示唆をいただくこともあり、またその逆にこちらが相手にとっての参考になることもあり、そうした相互援助で研究が向上していくんです。
自分のいる研究室で、いつものみんなに会うことは刺激にはなりません。研究室のメンバーというのは、同じような考え方で同じ話をしますので。大切なのは、研究室の外にいる人に会うことです。
私も、20代の頃には社会性もなく、研究室に閉じこもりたがるタイプでしたが、嫌々でも何でも学会に出かけてみたら、そのうち、外出をすればものすごくたくさんの収穫があるものなんだと気づきました。自分の発表に対する反応を見れば、どのように受けとめられる研究なのかも直にわかりますし。
個人でやる研究というのは、どうしても成果があがりにくいんです。なぜかと言えば、個人の視点というのは狭すぎるから。研究も思考も、つねに第三者の視点を必要とするものでしょう。研究室の中でも第三者の視点に触れられるのは、論文を読むことですね。他人の論文には常に刺激をもらえると言うか、論文を読まない人もまたよくない研究者なのではないでしょうか。
私が研究生活を続ける中で、はじめて「サイエンスの研究とは、本当はこういうものだったのか」と実感したのは、2年間、コロンビア大学に留学していたときでした。世界中から集まって来た最先端の研究者たちを観察していたら、日本のサイエンティストたちとは「集中力」と「議論をする力」が根本的にちがうな、と気づいたのです。日本の大学では、食事や休憩のときに研究の話をはじめると「おい、メシの時ぐらいは研究の話はやめようや」と面倒なやつのような扱いをされたけれど、コロンビア大学では、四六時中、ものすごく濃く研究についての議論をしていました。私は幸い、自分の関わるジャンルにおいて、まさに世界最先端と言える研究室に留学できたのですが、そこでは世界最先端とはいえども研究している時間そのものはそれほど長くはなくて、とにかく、議論によって濃い時間を蓄積しているのだ、と自分なりにはわかりました。結局、アイデアは、コミュニケーションからしか生まれないようなのです。
アイデアというのは、いつでもボンと生まれるわけではありません。スランプもあります。そこで裏切らないのは「道具」ですね。技術の発見から生まれるアイデアには、スランプはないんです。実験をする道具に、最新の技術を組みこんで改造したら、かならず発見がある。
目の前にある「すごい」という事実を整理整頓し、サイエンスの世界で理解される範囲のワクの中にパッケージングしなければ、論文にはなりません。そうして言語化していくプロセスは苦しいですけど、「このように見せていけばいいじゃないか」と考え抜くという、伝えるための試行錯誤は楽しいものでもあります。論文執筆前に学会などで発表すれば、「こうやれば伝わるのか」「こう言うと伝わりにくいな」と当たりもつかめます。
基本的に、発見(わかる)から発表(伝える)までにはたいへんに時間がかかるものです。だいたい、どのような発見を発表するのだとしても、1年以上はかかるのではないでしょうか。以前に、世界でも有数の大発見をなさった日本人研究者に「発見から発表までの時間の長さ」について聞いたことがあります。すると、「自分の場合には5年から7年だな」と言われました。見えているのに説明できないことも、たくさんあるんですよね。
研究のコツはコミュニケーションに尽きると思っています。世間一般のサイエンテイストに対するイメージは「研究室に閉じこもっているんだろう」だと思いますが、本当に閉じこもっているのはダメな研究者なのではないでしょうか。
研究に非常に長い時間をかけてはじめて、サイエンティストはサイエンティストになれると言えるでしょう。いまは労働基準法がどうであるなど、仕事をやりすぎたらダメだという風潮もあるけど、私の実感で言うなら、やはり研究はやりすぎなければ成功しないものであろうとは感じています。長くやりさえすればいいとは思いませんが、長い研究時間というのは、まずはサイエンティストであるための前提条件なのです。
サイエンティストの仕事において最も重要なのは、プレゼンテーション能力なのではないかと思います。世界共通の言葉で他人に伝えられなければ、サイエンスの世界での「わかったこと」や「発見」にはなりません。
年末の大掃除などがよい例で、初めは嫌々始めたものの、いざ掃除を始めると次第に気分が乗ってきて、いつの間にか部屋がきれいになっていた……という経験は誰にでもあると思います。頭のなかだけで考えていても億劫に感じますが、実際に身体を動かしてみると、やる気が出ることがあります。つまり、やる気とは、物事を始める前からあるものではなく、物事を始めたあとから発生するものです。やるべき仕事を前にして、「気分が乗らないな」とダラダラしている段階が、一番不幸な状態だといえますね。
自分の期待は低かったのに、飛び込んでみたら意外に楽しかったり、スムーズに物事が進んだと感じたら、これはある意味で「ご褒美」です。人はできるだけ多くのご褒美を得ようと行動するので、ご褒美が重なれば、次第にその行動が自分の癖やスタイルになっていきます。その仕事を嫌だと思う気持ちは変わらないのですが、やれば何とかなることを学習していきます。これを自己啓発本では「成功体験」と呼ぶのかもしれませんが、私たちは「強化学習」の一種であると捉えます。
箸を横にして歯でかんだ被験者と、箸を縦にして唇ではさんだ被験者に、同じマンガを読んでもらい、マンガの面白さを点数で評価してもらうという実験があります。結果は、箸を横にしてくわえた被験者のほうが高得点になります。つまりどういうことかというと、箸を横にくわえると、表情筋の使い方が笑顔と似ます。決して笑っているわけではありませんが、笑顔に似た状態を強制的につくることになるのです。身体の部位を動かすとき、脳は「この部位を動かせ」という指令を運動神経に出すだけでなく、身体中に張り巡らされた感覚神経を通して身体の状態をモニターしています。表情筋の使い方が笑顔と似た状態になっていること、そしてマンガを読んでいるという情報をキャッチし、「笑顔」+「マンガ」=「マンガは面白い」という推測を導き出したというわけです。
仕事から逃げていると、逃げようとする自分の状態を感知して、脳は「自分はこの仕事がよほど嫌なんだ」と判断し、その結果、モチベーションはますます下がります。たとえ気分が乗らなくても、逃げ癖をつけるのはよくないですね。
ご褒美というと、多くの人は好きなものを買ったり、おいしい食事をするなど、具体的なメリットが生まれることを想定するでしょう。しかし、それだけでなく、いったんマイナスに下がった状態を平常に回復するのも立派なご褒美になります。嫌な仕事をしなくてはならないときは、その嫌な仕事から解放される自分を強くイメージして、自分の背中を押してあげるのもひとつの方法だと思います。
一年前は苦労や失敗の連続だったのに、いまではスムーズに仕事ができるようになったことに気づけば、「自分も成長したな」とうれしくなります。しかし残念なことに、一年前の自分と比べようにも、一年前の自分の状態を覚えていない人が多いのです。自分の成長を確認するためにも、ブログなどに日々の出来事や失敗などを記しておくとよいと思います。ちなみに私は、非公開のブログで日々の仕事内容を記録して、ときどき読み返しています。
100件中1-30件を表示
次のページ ▶
池谷裕二(いけがやゆうじ、1970年 - )は、日本の脳科学者。研究者として活動する傍ら、主に脳科学に関する一般向けの著作を数多く著すなどで広く認知を得ている。 静岡県藤枝市に生まれる。静岡県立藤枝東高等学校を卒業ののち、東京大学東京大学#前期課程 理科一類に現役合格、入学するが、興味対象の変化により同大学薬学部に首席で進学。同大学大学院薬学系研究科にもまた首席で進学、日本学術振興会特別研究員に採用ののち、海馬の研究により1998年に薬学博士号を取得。東京大学大学院薬学系研究科助手、米国コロンビア大学生物科学講座客員研究員などを経て、現在東京大学大学院薬学系研究科講師(2006年2月1日 - )。日本薬学会会員、日本神経科学会会員、北米神経科学会会員、日本薬理学会学術評議委員。
ランダム
奥正之の名言22件 小宮一慶の名言78件 小嶋光信の名言27件 森雅彦の名言9件 増永寛之の名言4件 門川義彦の名言10件 辻口博啓の名言14件 捧賢一の名言8件 ジョーゼフ・キャンベルの名言5件 島崎藤村の名言60件 三浦光広の名言1件 ピンクパンサーの名言1件 ウィリアム・パークスの名言1件 ビル・マッキベンの名言1件 ジェレミー・テーラーの名言3件
ランダム表示
世界の偉人・有名人の名言集・格言集まとめサイト!
仕事、恋愛、努力、スポーツ、アニメ等の心に残る有名なひとこと、英語名言、語録多数収録!
名言info