名言info

小池利和の名言56件

80年代前半は米アップルがパソコンを世に送り出した時期です。国内の技術者はいち早く時代の変化に気付き、パソコンの画面を印刷する機器の必要性を訴えてプリンターを開発しました。しかし、米国販売会社は「売れる見込みがない」と営業を断ったのです。81年、私は入社3年目でしたが自ら手を挙げて渡米。翌年、プリンターを拡販するために販売会社のブラザーインターナショナルコーポレーション(米国法人)に出向しました。
一部の根強い反対を押し切って、情報通信機器事業に生き残りを懸けるために、安井さん(安井義博社長)は一計を案じます。90年のことです。社内に「21世紀委員会」を設置して、ブラザーの将来あるべき姿や事業構造について社員に議論してもらったのです。ここで絶妙だったのは、委員会の中に30代、40代、50代の世代別に3つのチームを作って、それぞれのチームが議論した結果を提言してもらう形にした点でした。時代の変化に敏感な人が多い若手で構成される30代社員のチームが、現状を否定する大胆な提言をしてくれると期待してのことだったそうです。実際、3つのチームで最も大胆な提言をまとめたのが、30代のチームでした。
爆発的にヒットした399ドルのファクスは通常の半分の期間で開発しました。大きなプレッシャーがのしかかる中でそれを成し遂げることができたのは、画像システム事業部が「燃える集団」になったからだと安井さん(安井義博社長)は回想していました。
当社には失敗を許容するおおらかな社風があります。役員にも成功より失敗の方が多い人間が目立ちます。未知の分野に挑めば失敗の確率が高くなる。信念を持ってビジネスの必要性を訴え、最終的に会社がゴーサインを出した事業で失敗したなら、その責任は言い出した本人ではなく経営者にあります。
失敗を恐れずに行動し、会社のために必要ならしっかりと発言をする。そうした人材を生み出す組織をいかに維持するか。悩ましい問題です。
インターネットが発達した現代では正しい判断を下すための知識の集積が容易になりました。しかし、実際に現場に出て自分の手足を動かしてみると思い通りにいかないことが多い。その「うまくいかない経験」を積ませるために、若手社員を海外市場に放り出す必要があると考えています。
未開拓の市場で商品を売る苦労や、新しい顧客層が望む技術を開発する難しさを体験させる。そうして修羅場をくぐらせる中から、異才を持つ人材を見いだし、育成していくことが求められています。
次世代や次々世代に向けて事業を転換し続けていくためには、異質な人間を排除せず、むしろ活躍できる環境を整えなければならない。それが経営者に与えられた課題だと肝に銘じています。
新しい商品が生まれる仕組みは、経営陣が指揮する「トップダウン型」より、現場からアイデアが湧き上がる「ボトムアップ型」が目立ちます。
先進的な新商品でも、売れなければビジネスとして成立しません。技術者は強い好奇心を動機に技術開発に挑みますが、熱意だけで開発した商品では世の中に認められないのです。
プレッシャーに耐えて改良を重ねるだけの粘り腰があるか。我々経営陣は技術者に厳しく問います。技術者が少々の失敗でへこたれないかを試すため、新しいアイデアをあえて突っぱねる。当社にはそうした文化があるのです。
4代目社長・安井正義さんは常々、「部下が何か新しいことをやりたいと言ってきたら3回はNOと言え」と管理職に言い聞かせていたそうです。3回ダメ出しをしたにもかかわらず、まだ挑戦してくる技術者は、自分のためではなく会社や社会を良くするために真剣に考えているから、GOサインを出す。この教えは現在まで受け継がれています。
開発部門では、業務時間の15%を自分のやりたい研究に充ててよいことになっています。モノ作りが好きな技術者は趣味で開発をしても叱られません。熱意のある人間はこのルールを利用して、アイデアの有用性を検証するため試作品を作ってしまうほどです。
優れた試作品は社内で話題になり、自然と使われるようになる。開発者が思いもしなかった使い方が意見として寄せられることで、ヒット商品になった例もあります。
市場投入が早過ぎてうまくいかなかった例も数え切れないほどある。86年に取り扱いを始めたパソコン用ゲームソフトの自動販売機「TAKERU」は、その代表例です。インターネットが普及した今なら当たり前の技術すが、80年代ではまだ投入が早過ぎた。ところがこの時に張り巡らせた通信網が後に新しいビジネスにつながります。「通信カラオケ」です。
好奇心が強く、頑固な技術者は上司が何を言っても考えを変えません。ならば早い段階で失敗を味わわせるのが理解を深めさせる一番の方法です。効率は良くありませんが、必要なものだと考えています。
ブラザーが扱う事業や商品には、常に国内外の大手電機メーカーとの競争が待っています。生き残るには、資本をニッチ分野に集中投下する経営が求められます。これは小が大を倒すには欠かせない戦略です。
メーカーは消費者に提供する商品を作っていますが、自分たちが商品について一番詳しいという「知り過ぎ」の常識から脱却しなければいけません。
研究開発する際に必要なのは、全社を挙げてお客様の視点に立っているかどうかを突き詰めて考えることだと思います。
当社には新商品の開発を開発担当者だけに任せず、生産や販売などすべての部門でお客様の声を反映する仕組みがあります。例えば、中小企業向けの新商品なら、実際に企業に持っていって利用してもらいます。その様子を各部署の担当者が調査するのです。分かりやすく作ったはずなのに、利用者が誤ったスイッチを押している姿を見ると、社員は衝撃を受けるようです。
お客様のニーズを十分に把握して、自分たちの持つ技術の中から提供できそうな商品を企画する。営業担当者はお客様が支払ってくれるギリギリの価格帯を考え、生産担当者は工場でのコストを勘案して不必要な機能を削る。このように、各部署がお客様の目線で考えることで、企業側の独り善がりとならない商品作りを心がけています。
インドに出張した技術者は砂塵が舞う町の店先でプリンターが使われている様子を目にして驚いたと話していました。先進国ではあり得ない使い方だったからです。こうした現場での痛切な体験は、お客様が本当に欲している商品は何かを真剣に考えるきっかけになります。
外国人と渡り合っていく上で本当に大切なのは「人間力」です。躊躇することなく人の輪に飛び込み、言うべきことを言う。ここまで腹の据わった人間を育成するには時間がかかります。異国での生活や言葉仕事に慣れるには、2~3年は必要でしょう。ですから、最近では赴任期間が5年ほどに及ぶケースが増えています。
外国に腰を据えて暮らし、現地の人と飯を食い、酒を飲んで、一緒に仕事をしていく。そうして赴任した国や地域で暮らす人たちの心の機微まで分かるような社員をどれだけ抱えているか。それによって、グローバルカンパニーの強さは決まるのではないでしょうか。
私が米国販売会社の社長に就任した年、アルゼンチン政府がデフォルト宣言しました。米ドル建てで納品しているため、在庫品の価値は一気に4分の1に下がりました。アルゼンチン販社の社長は「早めに事業を畳んでこれ以上の損失を抑えよう」という考えでした。しかし、私は「売掛金を回収して、在庫の品を1円でも高く売れ。兵糧が絶えるまで耐えろ」と檄を飛ばした。これが奏功しました。競合するメーカーが相次いでアルゼンチンから撤退したため、同国ではプリンターや複合機などでブラザーのものしか買えなくなったのです。アルゼンチン政府が変動相場制を導入して市場の混乱が沈静化してくると、トナーなどの消耗品はある程度高くても買ってもらえるようになりました。
海外販売会社の資産は、「ヒト」「在庫」「売掛金」の3つに絞られる。特に、どれほど古い商品の在庫を抱えているか、売掛金の支払い遅延は発生していないかどうか。この2つは、新興国で生き残る上で欠かせない指標になります。
新興国での事業では売掛金を何らかのインセンティブを付けてでも早く回収する必要があります。例えば、60日で回収していた売掛金について、「30日以内に納めてくれれば、支払いの数%分を割り引く」と取引先に伝えて売掛金の回収を早め、売上債権回転率を向上させること。それが新興国での鉄則です。取引先ではなく国力破綻するリスクもあるのですから。さらに、様々な制度が整備されていない新興国では、売掛金の回収期間が伸びるほど、「書類がなくなった」「別の商品が届いた」などトラブルが増える傾向にあります。
ブラジルでの成功は、販売代理店との信頼関係が醸成されていたからこそ成し遂げられたものです。海外の販売代理店との信頼関係を作り上げるには長い時間が必要です。時にはトラブルもありますが、ブラザーが世界の競合と海外市場で伍していくためには、現地の代理店が応援して売ってくれる強い絆が必要になります。
海外事業では難題にぶつかる確率も高い。ただ、ブラザーの社員はそうした厳しい経験を通じて鍛えられてきました。
私のブログには、心がけてきたモットーが掲げてあります。最初は「明るく・楽しく・元気に」過ごすこと。2つ目は「人とのつながりを大切にすること」。最後は「常に何事にも好奇心を持つこと」です。
56件中1-30件を表示
次のページ ▶
ランダム
有島武郎の名言6件 コリン・アングルの名言28件 佐藤勝人の名言21件 木村昌平の名言10件 亀井勝一郎の名言47件 原田雅彦の名言6件 ワシントン・アーヴィングの名言10件 山崎拓巳の名言4件 伊藤守の名言36件 永井孝尚の名言18件 稲本潤一の名言3件 パット・ライリーの名言2件 柿本人麻呂歌集の名言1件 黄金律の名言1件 ALWAYS三丁目の夕日の名言1件
ランダム表示
世界の偉人・有名人の名言集・格言集まとめサイト!
仕事、恋愛、努力、スポーツ、アニメ等の心に残る有名なひとこと、英語名言、語録多数収録!
名言info